2014/6/5

暮らしの知恵

■汗対策も重要

きちんとした印象を保つため、汗対策も重要。「汗をかいたとき、訪問先に入る前にコンビニエンスストアなど冷房のきいたところで涼んで、カットソーなどを着替える営業職の女性は多い」と太田さん。汗のベタつきやにおいを取り除くデオドラントシートも必携アイテムだ。

ただし、香水には注意したい。「男性は香水が苦手な人も多い」。香りは自分より周りが強く感じるもの。できれば清涼感のある香りを選び、つけすぎに注意しよう。

女性クールビズの具体的な服選びでは、素材が大きなカギを握る。女性の衣服は男物に比べて種類が多く、素材も多種多様。選び方を間違えると、カジュアルな印象になり、ビジネスらしさに欠けた印象になるからだ。

都外川さんが薦めるのは、さりげないツヤや光沢感がある、綿にシルクを混ぜた素材など。ほどほどに透けた感じが涼しげで、きちんとした印象も与える。「襟と袖口をアイロンすればフォーマルな感じも出る。全体にかける手間がかからないのも実用的」(都外川さん)という。

部分的なアイロンも面倒なら、洗いっぱなしでもシワになりにくい素材を選べばよいだろう。夏場は汗や湿気でどうしても服にしわが寄る。携帯用のシワ取りスプレーを活用するのも手だ。

■クール&ソフト

軽やかで上品なシャツがおすすめ。華やかなタンクトップがアクセサリー代わり

コーディネートについては「おすすめは色や形、素材でクールとソフトを組み合わせること」と都外川さんは指摘する。たとえば、カッチリしたジャケットには柔らかいラインのスカートを合わせる。アイテム一つ一つについても、黒など色が重めなら、素材は透け感のある軽いものを選ぶ。「色がクールなら形や素材をソフトに、形がクールなら色をソフトにする」ということだ。

クールビズの好感度を高める女性ならではの方法はほかにもある。髪形だ。「髪形に大きな変化をつけられるのは女性の特権。季節やシーンに応じてアレンジすれば印象はさらによくなる」と吉田さんは助言する。

女性らしさを大事にしつつ、ビジネスパーソンとしての構えを保つ、バランスのよいクールビズを目指そう。

(ライター ヨダ エリ)

[日本経済新聞夕刊2014年6月2日付]

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