しつこい鼻づまりご用心 複数の病気が潜むことも

花粉のシーズンは終わったのに、どうも鼻の通りがよくない。就寝中、口呼吸をしているらしく、朝起きるとノドや口の中がカラカラだ。そんな人は、一度、耳鼻咽喉科の専門医に相談を。慢性的な鼻づまりは、症状が進行しても本人が気づきにくく、睡眠不足や集中力低下などの原因にもなりかねない。

私たちの鼻のあなの内部には、縦横数センチ、複雑な形状をした鼻腔(びくう)が広がっている。この鼻腔の粘膜が、吸い込む空気に適度な温度と湿度を与えると同時に、そこから異物を除く。

鼻づまりの正体は、私たちの体が防衛機能として備えている鼻腔の粘膜の腫れ。外界から異物が入ったことを鼻腔の粘膜が感知すると、まずはクシャミで異物を排出。次に、多量の鼻水を分泌して洗い流し。さらに、粘膜を腫らすことで鼻腔をふさぎ(鼻づまり)異物から体を守ろうとする。

鼻づまり自体は誰にでも起こる現象だが、鼻風邪であれば1週間ほどで、花粉症なら花粉の飛散が終了すれば回復する。しかし、鼻づまりは慢性化すると、治りきらない状態が本人も気づかぬうちに続いてしまう。

集中力損ねる

東京慈恵会医科大学病院(東京都港区)耳鼻咽喉科准教授の鴻(おおとり)信義さんは、慢性的な鼻づまりの人の一部は、「かなり重症化しないと病院を訪れないことも多く、こうした『隠れ鼻づまり』が私たちのQOL(生活の質)も損ねている可能性がある」と指摘する。

例えば、日中はそれほど鼻づまりを意識しない人でも、夜眠っている間に口呼吸をしがちになり、眠りが浅くなったり、大きなイビキをかいたりするようになる。鼻づまりが睡眠時無呼吸の一因になり、日中の眠気をもたらすこともある。日中にも頻繁に強い鼻づまりを感じるようになると、仕事の集中力を著しく損ねることになる。

慢性的な鼻づまりを解消するには、耳鼻咽喉科の専門医に相談し、自分の鼻づまりの原因を明らかにすることが大切だ。

精密検査で、いくつかの病気が潜んでいるとわかることもある。鼻のクリニック東京(東京都中央区)理事長の黄川田徹さんは「最近では、鼻づまりの患者のほとんどに慢性鼻炎があり、鼻中隔わん曲症、副鼻腔炎などがそこに加わることで、症状を重くしたり炎症を長引かせたりすることが分かってきた」と話す。

ウェルエイジング 健康で豊かな人生のヒント
注目記事
次のページ
こまめに掃除
ウェルエイジング 健康で豊かな人生のヒント