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暮らしの知恵

2014/5/23

暮らしの知恵

■スマホ頼りすぎは 再考の余地あり

この移動実験は少々、無謀だった。震災時にはビルから看板が落ちてくるなど、様々な危険が待ち受ける。太陽にばかり関心を向けている余裕はないだろうと後で思った。

防災に詳しい災害リスク評価研究所代表の松島康生さんに聞いたところ、「手回しも太陽光も、すぐにたくさん電気を供給してくれるものではない。あくまで非常用と考え、あらかじめ電気を蓄えておくモバイルバッテリーなども組み合わせて備えておきたい」と指摘された。

ラジオや地図を活用するなど、スマホに頼りすぎない工夫も必要という。

移動実験では、弱くて安定しない電気をスマホが受け入れないので困った。それなら直接電気を送らず、いったんモバイルバッテリーにためて後でまとめて送ればいいと気がついた。

早速、手回し発電機を普段使っているモバイルバッテリーにつないで回してみる。毎秒1回転ほどのペースで1時間回し、スマホに送りこんだら充電できた。たった5%。けれども、ふつふつと達成感がこみあげてきた。

記者のつぶやき
■数値表示が励みになる
 手回しでスマホを充電するには高速回転させる必要がある。と、思っていたが、まずモバイルバッテリーに電気を送り、ためた上で供給する方法に気づいてから精神的に楽になった。これなら、ゆっくり自分のペースで続けられる。
 手回しの成果が目で見えたら気力がわくと思い、充電残量をデジタル表示するバッテリー(エレコム「スカウター」)を使うことにした。手回しは手首を使うなど小技を習得してスムーズになった。しばらく回していたら、残量表示が1ポイント上昇。まるでポイントがたまるような喜びがある。同時に、日ごろ電気を好きなように使えるありがたみもかみしめた。
(編集委員 平田浩司)

[日経プラスワン2014年5月17日付]

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