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朝・夕刊の「W」

新茶おいしくいれるコツ 温度は少し高めに

2014/4/29 日本経済新聞 プラスワン

風薫るさわやかな季節の訪れは、新茶の香りも運んでくる。急須のない家庭も増えているが、年に一度の新茶の時期ぐらいは、ペットボトルに頼らず急須でお茶を入れ、新茶ならではの香りと味を楽しみたい。季節を感じながら、ゆったりと過ごす時間は気持ちを豊かにしてくれる。

■適温は少し高めの80度

「毎年ゴールデンウイークの時期になると新茶が待ち遠しい」と、東京都在住の会社員の女性(32)は言う。実家は静岡県のお茶農家。「同じ木なのに、年によって甘さ、色、香りが違う。今年はどんなだろうと思うと、とても楽しみ」

お茶の木は3~4月に芽が伸び始め、4月後半~5月が一番茶を摘む時期となる。一番茶を摘んで50日後には二番茶を、地域によっては三番茶や秋冬番茶を収穫するところもあるが、茶葉の質は一番茶が勝る。冬場に蓄えた養分により、テアニンなどのアミノ酸を多く含むからだ。

テアニンは日照量が増えるとカテキンに変わるので渋味が強くなってしまう。「うま味と渋味、苦味のバランスが最適なのが一番茶」とNPO法人日本茶インストラクター協会の奥村静二理事は言う。これが6月まで新茶として出回るので「新茶イコール上級煎茶」(奥村さん)となる。

煎茶の製造では、茶葉を蒸して乾燥させた荒茶に、仕上げ段階で火入れをし含水率を下げるのだが、新茶の時期には荒茶もしくはそれに近い乾燥状態のものも販売される。火入れが弱いので、青々した爽快感のある香りや茶葉の緑色などが残り、より新茶らしさを感じられるわけだ。

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