地図苦手でもOK 待ち合わせにお役立ちアプリ
「地図が苦手な人にはぴったりのアプリ」――。ツイッターに利用者のこんな声が書き込まれる人気のアプリが「Waaaaay!(うぇーい!)」だ。わかりやすいことが売りで、目的地を設定すると大きな矢印の上に目的地まで「あと何メートル」とだけ表示。ただその通りに歩くだけで待ち合わせ場所に到着できる。
方向音痴が開発
このほか、待ち合わせ相手までの方向・距離がそれぞれの画面に表示される待ち合わせモードも人気。細かく情報交換できるチャット機能も付いている。利用する小金井市在住の会社員の女性(24)は「相手との距離が短くなってくると、ワクワクする」と語る。
開発に携わったのは方向音痴を自認する3人の個人グループ「チーム方痴民(ほうちみん)」。メンバーのひとり、堀内公平さん(26)は「スマートフォン(スマホ)などで地図を読もうとしても余計な情報が多く、時間がかかってしまう」と話す。
うぇーい!は開示する情報をシンプルにしたことで使い勝手を高めた。「改良途上の部分もある」(堀内さん)が、最近ではヨットクラブで使いたいという打診がきた。
ANALOG TWELVE(東京・千代田)の「待ちぴったん」も便利だ。地図画面をタッチして、待ち合わせ場所を指定すると、自分と相手の位置をアイコンで表示する。このアプリが特徴的なのは、待ち合わせにつきものの「待つ時間」に着目した点。相手が到着するまでの時間が表示されるほか、待ち合わせ場所の周囲にどんな店舗や施設があるかなどを検索しやすくした。
シスナビア(仙台市)の「イマどこナビ」も地図上でリアルタイムで互いの位置情報が確認できる。自分や待ちあわせ相手は漫画タッチの動物の顔で表示され、その表情も喜怒哀楽など多様なものから選べる仕組み。
コミュニケーションを楽しみながら相手を待つことができそうだ。地図は衛星写真に切り替えることも可能なため、周辺の建物のイメージを得やすい。
寝坊連絡も自動
待ちあわせの約束をした場合に、最もあってはならないのが寝坊だ。2人で時間と場所を決めておきながら、片方は約束の時間になってもやって来ず、連絡もなし。そんなトラブルを減らすのに役立つのがエレコムの「遅刻なう」だ。
スマホや携帯電話の持ち主がアラームがなっても止めなかった場合に、ツイッター上で「寝過ごしなう」「2度寝なう」と自動的に発信する。それをみれば待ち合わせの相手も、アポイントの変更や連絡をとるなど対応することができるだろう。
少し毛色は違うが、東日本旅客鉄道の公式アプリ「JR東日本アプリ」も時間管理に使えそうだ。駅構内の詳細情報がみられ、例えばコインロッカーの空き状況なども一目でわかるようになっている。急いでいるときにロッカーを探して約束の時間に遅れるような事態を避けることもできそうだ。このほか、電車が遅れた場合の遅延証明書の取得も可能だ。
地図アプリや目覚ましアプリは多様化が進んでいる半面、多機能になり過ぎているため、使いこなせない人も少なくない。自分にとって必要なサービスを見極めたうえで利用すれば、新生活をスムーズにスタートさせる一助にもなりそうだ。
(証券部 竹内宏介)
[日本経済新聞夕刊2014年4月3日付]
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