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働き方・学び方
イチからわかる

2014/3/26

イチからわかる

イチ子 正解。香川県三木町にある日プラという会社は、水族館の水槽パネルで世界7割のシェアがあるらしいわ。沖縄美(ちゅ)ら海(うみ)水族館のパネルはアクリルと呼ばれる樹脂製で高さ8.2メートル、幅(はば)22.5メートルで厚さが60センチメートルもあるの。2002年にギネス認定されたそうよ。最近海外で新しい水槽ができたから、また記録更新するみたいね。

からすけ 日本人って小さいものも得意だよね。

イチ子 世界最小の技術もたくさんあるわ。例えば針ね。千葉県市川市の河野製作所では、直径が0.03ミリの手術用針を作っているの。

からすけ 何に使うの?

イチ子 顕微鏡(けんびきょう)で拡大しながら血管(けっかん)を縫(ぬ)い合わせる手術に使うそうよ。世界一薄(うす)くて軽い生地なんてのもあるわ。石川県七尾市の天池合繊(あまいけごうせん)という会社は、すごく細い合成繊維の糸で生地を織るの。軽いものだと1平方メートルでわずか5グラムだって。欧州(おうしゅう)で人気みたいね。世界一の技術は日本中にあるけど、どこも世界で勝負しようとしているわ。

戦国時代の職人、鉄砲を国産化

千代田区立九段中等教育学校の荒川美奈子先生の話
 1543年、九州の種子島にポルトガル人や中国人の乗った貿易船が流れ着きました。時は戦国時代、『鉄砲記(てっぽうき)』によれば、島主の種子島時尭(ときたか)は大金を出して二丁の鉄砲を手に入れ、島の刀鍛冶師(かじし)に命じて複製を研究させています。当時の日本には高い製鉄・鋳造技術(ちゅうぞうぎじゅつ)がありました。そして、時尭は未知なるものの構造を理解して再現できる腕(うで)の良い職人を擁(よう)するとともに、その技術が価値ありと見抜(みぬ)く目をもっていました。
 再び種子島を訪れたポルトガル人にネジの構造を教わることで国産化に成功した鉄砲は、その製造方法とともに瞬(またたく)く間に全国に広まっていきます。1575年の長篠(ながしの)の戦いでは織田信長が、世界初(せかいはつ)の鉄砲の一斉射撃(いっせいしゃげき)で武田の騎馬軍(きばぐん)を破り、天下統一の足掛(あしが)かりをつくります。
 平和な時代になると鉄砲の受注は少なくなり、鍛冶師たちは金工彫刻(きんこうちょうこく)や花火の生産に活路を見いだしていきます。最近でもオリンピックで競技に使用された自転車や釣(つ)り具など、細やかに鉄を扱う日本の技術は世界中から注目されています。
ニュースなテストの答え問1=ナット、問2=打ち出し板金

[日本経済新聞朝刊ニュースクール2014年3月22日付]

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