このような通常の方法のほかに、堀田院長はスポイトを使う手軽な方法も勧める。斜め上をみるように顔を上げ、両方の鼻から目薬を指すように1回2ミリリットル程度の生理食塩水を入れる。堀田院長は「洗浄後は鼻を強くかまない。ホコリが舞いやすい場所に近づかず、たばこを吸わないことも重要だ」と指摘する。

■やり過ぎは禁物

異物を洗い流すのに有効な鼻うがいだが、何度も繰り返すと逆効果になる恐れもある。鼻炎専門外来を設けているアレジオ銀座クリニック(東京・中央)の呉孟達院長は「繰り返しやると粘膜の機能を損ねる」と指摘する。

鼻の粘膜は適度の粘液と一定の温度で環境が保たれている。刺激が強すぎると粘膜に異常が生じかねないという。「粘膜の細かい毛にダメージを与えるほか、のどの奥から水が耳管などに入り込み中耳炎などにかかる危険性もある」(呉院長)。このため医師の指導を受けて実践するのがよいと助言する。

鼻うがいは慢性副鼻腔(びくう)炎の治療や予防にもつながると話す専門家もいる。聖路加国際病院耳鼻咽喉科の柳清部長は「手術後に鼻を清潔に保つのに役立つ」と指摘する。医師は抗菌薬などの治療を優先するが、「手術後は鼻の手入れが一層重要になる。補助的ではあるが、正しい方法で実践すれば効果がある」と呼び掛ける。

鼻うがいは自己流を避けて正しい方法で実践すれば、家族を含めた健康の維持に役立つ可能性がある。花粉症の季節だけでなく、日ごろから実践してみるのもよいだろう。

(川口健史)

ひとくちガイド
《ホームページ》

◆花粉症の対策を知りたい人は
 協和発酵キリン「花粉症ナビ」(http://www.kyowa-kirin.co.jp/kahun/)
《本》
◆独自の鼻うがい健康法を紹介
「よくわかる最新療法 病気が治る鼻うがい健康法 体の不調は慢性上咽頭炎がつくる」(堀田修著、KADOKAWA)

[日本経済新聞朝刊2014年3月9日付]

「健康づくり」の記事一覧はこちら

日本の健康経営を推進するポータルサイト

健康経営優良法人認定制度における申請受付をはじめ、健康経営銘柄・健康経営優良法人認定企業の紹介、事例やデータ等を掲載。

>> 詳細はこちら