花粉症、正しい「鼻うがい」でスッキリ自己流は逆効果

スギなどの花粉に悩まされ、独自の防御法を実践している人も多いだろう。鼻がむずむずして、くしゃみや鼻水が止まらない人にとって、鼻の中に入った花粉を洗い流す「鼻うがい」を実践すれば、症状が和らぐ可能性がある。自己流でやると逆効果になる場合もあるので、「生理食塩水を使う正しい方法を身につけてほしい」と専門家は口をそろえる。

花粉症でくしゃみや鼻づまりが起こるのは、呼吸する際、鼻の奥の上咽頭という部分の粘膜に花粉が入り込むからだ。粘膜には非常に細かい毛がたくさん生えており、異物をのどの奥に運んで外へ出そうという働きがある。ただ、毛が生えていない箇所などに付いた花粉などは取り除けない場合もある。雑菌も同じ仕組みで入ってとどまっているという。

■風邪予防にも効果

鼻うがいは、この花粉や雑菌を水で洗い流す。上咽頭の炎症治療などを専門としている堀田修クリニック(仙台市)の堀田修院長は「鼻うがいは花粉症の症状軽減や風邪予防に効果がある」と強調する。上咽頭の慢性炎症の治療にも有効だという。

ただ、花粉症に悩まされていても鼻うがいを実践しないケースも多い。小林製薬が昨年、花粉症に対する生活者調査を実施したところ、鼻うがいをしたことがないと答えた人の割合は56.5%と過半だった。

理由として最も多かったのが「痛そう」で約8割に上った。このほか「難しそう」が約4割、「気持ち悪い」が約3割あった(複数回答)。鼻うがい専用の洗浄液なども発売されているが、喉のうがいに比べて抵抗を感じる人が多いようだ。

鼻はもともと水を流すための器官ではないうえ、冷たい水が誤って入り不快な思いをしたといった経験が影響しているのかもしれない。これに対し、堀田院長は「体液と同じ濃度の生理食塩水ならばしみないので痛むことはない」と話す。

具体的には、セ氏約30度のぬるま湯1リットルに9グラムの食塩を入れる。「水道水には残留塩素があるのでなるべく蒸留水を使用したほうがよい」(堀田院長)。市販の胃洗浄用のシリンジ(注射筒)を使い、「エー」と声を出しながら鼻に生理食塩水を入れるのがポイントだという。1回につき、100~200ミリリットル程度が適量だ。

まず頭を大きく後ろに傾ける。片方の鼻の穴を塞ぎ、もう一方の穴からゆっくり生理食塩水を入れて、口からはき出す。こうすれば鼻の奥まで洗い流せるという。生理食塩水は作り置きしないで、その都度作りすぐ使おう。作るのが面倒な人には市販の鼻専用の洗浄液を使うのもよいという。