からすけ 昔より10歳も上がってるの? どうして?

イチ子 理由は大きく分けて2つ。1つは働く若い世代の人口が減っていること。少子高齢化で、今は人口のおよそ4人に1人が65歳以上の高齢者。働く人が年をとってどんどん引退すると、会社は人手不足になってしまうわ。

からすけ もう1つは?

イチ子 老後の生活を支える年金を受け取る年齢が上がること。会社で働く人が主にもらう厚生(こうせい)年金の一部は、これまで60歳から受け取れたのが、2013年4月からその年齢が少しずつ引き上げられているの。男性の場合、25年にはみんな65歳から受け取ることになるわ。

からすけ どうして年齢を引き上げるの?

イチ子 年金は、お父さんのように今働いている世代が保険料というお金を納(おさ)めて、そのお金を高齢者が受け取るの。今働いている世代が引退したら、今度はその下の世代が払う保険料が年金にあてられる。順番(じゅんばん)に下の世代が上の世代を支えているってこと。1990年には若い世代5人で高齢者1人を支えていたけれど、このままだと2060年には、若い世代およそ1人で高齢者1人を支えることになりそう。若い人の負担(ふたん)を減らすためにも年金を受け取る年齢を上げることになったの。

からすけ その分、できるだけ長く働けるといいよね。

イチ子 そうね。そこで、改正高年齢者雇用(こよう)安定法が13年4月に施行されて、会社に対して65歳まで働けるしくみをつくるよう求めているわ。2025年には社員を65歳まで雇(やと)うことが義務(ぎむ)付けられるのよ。

高齢者、働く人の1割

からすけ 会社はどんなふうにして65歳まで働けるようにしているの?

イチ子 わかりやすいのは定年をなくしてしまう方法。働く人は自分が希望(きぼう)する年齢まで働けるし、会社も優秀(ゆうしゅう)な人にいつまででも働いてもらえる。だけど、若い世代がなかなか育たないというデメリットも大きくて、定年をなくす会社は少ないの。定年を65歳にする方法もあって、働く人はみんな、今までと変わらず65歳まで安心して働ける。ただ会社にとっては、同じ条件で長く働いてもらうと払うお給料が増えるわ。

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定年制、明治時代に導入