献立・レシピもおまかせ 自炊生活、アプリが支援
「冷蔵庫にあるもので簡単に作れる料理を紹介してくれるので、忙しいときでも自炊がはかどる」。東京都の会社員、松川恩さん(28)が利用しているのは、カカクコムが提供するアプリ「レシぽん」。自宅の冷蔵庫にある食品や調味料などをアプリ上の「My 冷蔵庫」に登録すると、今ある食材で作れる料理レシピを紹介してくれる。
レシピは4200種類
レシピは主に食品会社が提供し、現在は4200種類をそろえる。その中から買い足しが少なくて済むレシピ、食事のメーン(主菜)となるレシピが優先的に紹介される。食材を買い足す必要がある場合は「買い物メモ」も作ってくれる。今、自宅の冷蔵庫には何があって、何を買い足せばいいかスマホでチェックでき、仕事や学校帰りの買い物にも便利だ。買い忘れや買いすぎを防ぐ効果も期待できる。
「食材を買ったが使い切れないまま忘れてしまい、賞味期限が切れてしまうことがよくある」という人には、食材の賞味期限を通知してくれる機能を併せて使うことをおすすめしたい。賞味期限が近い食材を「My 冷蔵庫」でチェックすれば、優先的にその食材を使ったレシピを表示してくれるので、ムダも少なくなりそうだ。
主菜1品だけでなく、汁物や副菜などバランスのとれた食事をとりたい。だけど副菜のレシピはよく知らない。そんな人におすすめなのが、エキサイトが開発したアプリ「みそ汁レシピ一年分」と「サラダレシピ一年分」だ。
栄養バランス考慮
「一年中毎日食べても飽きない」をテーマに、レシピ数はみそ汁が230種類、サラダが365種類と豊富。レシピは家庭料理研究家などが栄養バランスを考えて考案したもので、味も本格的だ。プロの写真家が撮影した料理写真で、「見た目からも『食べてみたい』『作ってみたい』と思わせる工夫をしている」(エキサイト)という。
さらにだし汁や味付きしょうゆなど、基礎的な調味料の作り方や保存方法も紹介している。
エキサイトが提供する「一年分シリーズ」は、他にも「カレーレシピ一年分」と「パスタレシピ一年分」がある。カレーやパスタは初心者も挑戦できる手軽な料理の定番。「簡単なものから本格的なものまで幅広いレシピをそろえている」(同社)という。どちらもダウンロード無料で入手できるのは15種類のレシピ。300円を払うと、100~200種類近くのレシピも閲覧できる。
大日本印刷が開発した「家計簿レシーピ!」は、レシートをスマホで撮影すると、買った食材で作れるおすすめレシピを紹介してくれる。その日に買ったもので、手軽に作れるレシピが表示されるので、「今日の献立が決まらない」という人も、とりあえずスーパーに行ってその日の特売品をいくつか買ったレシートさえあれば、今日の献立を提案してくれる。
この「家計簿レシーピ!」はレシートを撮影すると自動的に家計簿もつけられる機能もある。目標金額と期間を決めておけば、成果を確認できる。
「まったく料理は初めて」という人は、慣れないうちは思ったような味にならないこともあるかもしれない。しかし自炊は健康と節約をいっしょにかなえる最良の手段。腕を磨いておけば、いざというときに役立つこともありそうだ。アプリを味方に付けて、楽しい新生活のスタートが切れますように。
(証券部 佐藤亜美)
[日本経済新聞夕刊2014年2月20日付]
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