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くらし&ハウス
暮らしの知恵

2014/2/14

暮らしの知恵

一方、頬を動かすのは容易ではなかった。頬を上げて片側ずつ交互に笑顔を作るように、と言われても、顔が思うように動かない。

なるべく笑わないよう心掛けてきた記者は表情筋の衰えを感じた。顔や顎、首周りを指でつまむと、ぷにぷに。職場の机に鏡を置いて仕事をしながら、毎日の通勤電車や風呂の中で、テレビを見ながらと、気づけば口を横にしたり突き出したり目を見開いたりした。

■ほうれい線は シワでなくたるみ

表情筋トレーニングの効果を確認したくて体重は変えないようにした。1週間ほどたったところで、スポーツジムの友人たちに「目がくっきりした」「頬も少しスッキリした」と言われるようになった。

笑顔を作る筋力アップが主目的だったが、鼻の脇から口角に向けてできたほうれい線が消えたりしないだろうか、と欲が出てくる。笑えばシワが増えるとの疑念も消えていなかったので、資生堂化粧品基盤研究センター副主任研究員の江連智暢さんに聞いてみた。

「ほうれい線はシワだと誤解しているのでは」。同社の研究によるとほうれい線の正体はシワではなく、筋力などの衰えからくる「たるみ」。シワは皮膚の弾力繊維などが年齢とともに変化し、表皮の張りが支えられずに皮膚の溝が深くなってできる。たるみは重力に伴い下がって起こる。

試しに上を向けば「8割以上の人でほうれい線は薄くなる」(江連さん)。頬の肉は動きやすいのに対し、鼻の下は動きにくく、こういった境目にたるみが線状に出てくる。表情筋が衰えると脂肪組織が支えられなくなる。皮下脂肪が多く、表情筋が衰えるほど、たるみ度合いも高くなることもわかったという。

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