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基礎体温で心身の変化を予測 ダイエットに活用も

2014/1/30 日本経済新聞 プラスワン

頭痛に吐き気、肌荒れやむくみ、体もだるくやる気が起きない……。月経前症候群(PMS)と呼ばれるこうした症状は、女性ホルモンが影響し、1カ月のうちに何日間か続く。重いと日常生活に困ることもあるが、基礎体温を測ることで事前に心身の変化を予測でき、薬などで対応もできる。

都内に勤めるAさん(39)はここ数年「時々自分でも嫌になるほどイラつき、職場や家庭で暴言を吐いてしまう」ことに気づいた。抑えられず、壁に物を投げつけたこともある。仕事も家事もやる気がうせる時があるが、長くても1週間程度で、月経が始まると不思議と落ち着いた。

これは典型的な月経前症候群の症状のひとつ。「自分は性格が悪いと悩む人もいるが、ホルモンの変動で女性なら誰でも起きる」と、女性の健康問題に詳しい産婦人科医の対馬ルリ子さん。痛いほどの乳房の張り、頭痛や吐き気、便秘などの身体症状や、焦燥感や無気力感などの症状があらわれる。

■ホルモンが増減

女性はおおよそ28~32日周期で、エストロゲンとプロゲステロンという2つのホルモンが増減する。月経が始まる約2週間前の排卵日の直後から増え始めるのがプロゲステロンで、水分をため込んだり、体温を上げたりする。よしかた産婦人科(横浜市)の副院長、善方裕美さんは「頭痛やむくみ、吐き気の原因は水分をためやすくなるからと考えられる」と説明する。

やる気減退やイライラ感が増す原因も、2つの女性ホルモン量の変化の影響が大きいとみられている。米精神医学会は昨年の診断基準改訂で、PMSの中でより精神症状が強く出る場合をうつ病の症状としてみることにした。軽い症状は漢方薬などで治る場合もあり、産婦人科で相談するとよい。精神症状が強い場合は精神科を受診し、抗うつ薬などを処方してもらう。

漢方薬では「抑肝散がイライラや焦燥感に効果が見られる。即効性も高い」(善方さん)ほか「加味逍遥散なども効果がある」(対馬さん)という。抗うつ薬は「継続的に飲まなくても、症状が出る1週間ほど前からの服用で良くなることが多い」と、聖マリアンナ医科大学神経精神科学教室の准教授、長田賢一さん。

ただ病院に行く前に「女性は月経が始まったら自分の体とつきあうために、基礎体温をつけてほしい」と対馬さん。基礎体温は安静時の体温で小数点以下2桁のわずかな変化が出る。プロゲステロンに体温を上げる作用があることから、多く出ると体温が高くなる。この期間が心身の調子が良くない時と重なり、服薬の時期の目安がわかる。

基礎体温の計測は「ダイエットの適切な時期や肌の手入れなどに効果的な時期を知ることにもつながる」(対馬さん)。例えば高温期にはダイエットは不向き。食事制限をしても元々水分をため込みやすいホルモンが強く働いているので体重減につながりにくい。気分も落ち込みやすく、努力の効果が出ないと余計にやる気になれない。

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