「ジャネーの法則」 年をとるほど1年が早い
コトバ百貨店
「長い」といわれた今年のお正月休みも、休んでみればあっという間。で、しぶしぶ始まった1月は、気がつけば残すところあと1週間。年末に「1年早かったよね」と言った舌の根も乾かぬうちに「また1年、早いよね」なんてセリフが、挨拶代わりに飛び交っていたりする。
実はこれ、年のせいもあるらしい。そういえば小学校で「もう3学期。1年早いよね」なんて会話はなかったし。そんな「年寄りの1年は早い」という人々の実感を、心理学で説き明かしたのが今週のお品物「ジャネーの法則」だ。
「1年早いんジャネー?」とか、今にもオヤジギャグのえじきになりそうな言葉だが、実はジャネーとは19世紀のフランス人学者の名前。理屈はこうなる。たとえば50歳にとっての1年は、人生の50分の1。かたや5歳にとっては、人生の5分の1を占める。そう考えると50歳の1年は、5歳の10年に匹敵。だから人生が長くなればなるほど、心理的に1年が早く感じるのだという。
仕事のせいで今は1年が早いのかと思いきや、この先ますますスピードアップするってこと。引退したら、人生かみしめようと思っている人。そんな余裕はなさそうなので、念のため。
(ライター 福光 恵)
[日経プラスワン2014年1月25日付]
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