食品添加物も、食品に含まれるミネラルの吸収を妨げる場合があるので注意が必要だ。

骨の生成と密接に関わるカルシウムは、ビタミンDと一緒にとるのがポイントだ。

帝京大学ちば総合医療センターの医師、岡崎亮さんは「いくらカルシウムをとっても、ビタミンDが足りないと十分に吸収されない」と話す。ビタミンDは、天然のサケなど脂身の多い魚に多く含まれるほか、適度に紫外線を浴びることで体内に生成される。

カルシウムはとくに骨粗しょう症のリスクがより大きい女性にとって大切だ。しかし最近は紫外線を過度に避ける傾向のため、ビタミンDの欠乏が顕著で、結果的にカルシウム不足を招いている。

レバーと野菜を組み合わせるなど、鉄分はビタミンCと一緒にとると吸収されやすい。

■とりすぎも注意

健康的な食事をしてもなおミネラル不足を指摘された場合、どうするか。専門家は市販のサプリメントの使用を勧める。

岡崎さんは「カルシウム不足の解消には、まずビタミンD補給のためにサプリメントをとること」と話す。佐藤さんも「初めにサプリメントありきではない」と断った上で、現代食のミネラル不足を補うため、いろいろなミネラルがバランスよく配合されているタイプのサプリメントの使用を提案する。

ミネラルは過剰摂取も要注意だ。ナトリウムのように、とりすぎると高血圧や脳卒中につながる危険性もある。ミネラルを意識して摂取する場合は、正しい情報を自分で調べたり専門家に相談したりすることも必要だろう。

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■子ども向けに味付けを工夫

偏食などの問題も指摘される中、子どものミネラル不足を防ぐにはどうすればよいのか。

東京都足立区で小中学校の給食作りにかかわる栄養士の加藤悦子さんは「ミネラル豊富な食材は子どもたちが食べ慣れていないものが多い。敬遠されがちなので、工夫して献立に取り込んでいる」と話す。同区の学校給食は、レシピ本が話題になるなど「おいしくて健康的」として有名だ。

加藤さんによれば、豆類や海藻類、小魚類などはミネラルを豊富に含む理想的な食材だが、最近は家庭で食べる機会が少ないため、給食でも残してしまう子どもが多い。

そこで同区では、海藻サラダにゴマドレッシングをかけたり、切り干し大根をビビンバ風にアレンジしたりと、子供の好きな味付けにし、食べ残しを防いでいる。

(ライター 猪瀬 聖)

[日経プラスワン2014年1月18日付]

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