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働き方・学び方
イチからわかる

2014/1/15

イチからわかる

イチ子 外国語の表示を増やすとか、外国語で案内できる人を増やすとか、国や観光地の自治体、ホテル、商業施設などがいろいろな取り組みをすすめているわ。それに、日本の銀行も外国人が利用しやすいような工夫を考えているそうよ。

からすけ どんな工夫をするの?

イチ子 お金を引き出すATMという機械(きかい)があるでしょ。日本の大手の銀行では、アジアの国々の銀行とATMのシステムを接続(せつぞく)して、その国の銀行のキャッシュカードを使って日本のATMから日本円を引き出す仕組(しく)みを考えているわ。うまくいけば、これまでかかっていた両替(りょうがえ)の手数料の負担が軽くなるメリットもあるそうよ。

からすけ それもひとつの「おもてなし」か……。

イチ子 そうね。それと、海外でもっと日本のことを宣伝(せんでん)することが必要ね。日本の観光庁や外国にある日本大使館などが旗振(はたふ)り役になって、その国の新聞や雑誌(ざっし)に広告を出したり、旅行会社や航空会社などと組んで開くイベントを増やしたりしているわ。

「観光」の語源は中国の古典

麻布高等学校の鳥越泰彦先生の話
 今は国内でも海外でも使う「観光」という言葉は、もともとは外国を訪ねるときに使う言葉でした。観光の語源(ごげん)は、古代中国の書物『易経(えききょう)』の一節、「国の光を観(み)るは、もって王に賓(ひん)たるによし」という一節に由来(ゆらい)し、これは「外国の優(すぐ)れた文物を観察することは、王になるための大切なつとめである」という意味だとされています。
 従って「観光」とは外国の優れた点を見ること(または自国の優れた点を見せること)の意味で、観光によってその国の優れた政治を想像する(または、想像させる)ことが大事だったのです。
 日本では「気の向くままに各地を遊びめぐるような旅行」については、江戸時代後期から「漫遊(まんゆう)」という言葉が使われていましたが、大正時代から「観光」という言葉が使われ始め、今では遊覧(ゆうらん)や娯楽(ごらく)を含む旅を含めて観光と呼ばれています。では現在増えている外国人観光客に、もともとの意味で何を「観光」してもらえばよいでしょうか。そして日本「観光」で、日本政治のどのような優れた点を示せるのでしょうか。
ニュースなテストの答え 問1=(1)円安(2)東南アジア、問2=ビザ

[日本経済新聞朝刊ニュースクール2014年1月11日付]

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