かゆみ・カサつき 冬の肌トラブル、予防のポイントホットカーペットこまめに電源オフ

■眠れない夜も

「加齢と乾燥によるかゆみと不眠の関係」について調査したのは、杏林大医学部精神神経科学教室の教授、古賀良彦さん。対象は東京都内の介護老人保健施設に入居する高齢者。入居者は元来、かゆみをよく訴える人たちで、夜中に背中などをかき、ひっかき傷などがよくできていた。

調査では1日1回、入浴後などにクリームを体に塗り、保湿に努め、睡眠中の行動を記録。その結果、夜中に動く回数が減り、熟睡できる時間が増え、睡眠の質向上につながることが分かった。

「皮膚のバリアー機能は加齢とともに低下し、若い時期に比べ、皮膚は乾燥しやすくなる」と古賀さん。寒いとついエアコンの設定温度を上げてしまうが、その分、室内の乾燥が進むことにもなる。

また、年配者の中には厚手の下着を身につけて寝る人も多いが、もこもこした繊維は皮膚への刺激が強いため、肌に優しい素材のものを選ぶようにしたい。

「部屋の快適湿度は50~60%程度だが、気温が17度以下に下がるとその湿度を保つのは難しく、結果として肌の乾燥が始まる」と話すのは野村さん。気温が下がれば、空気中に含まれる水分量も減るので、加湿器やぬれタオルを利用し、保湿を心がけることが大切だ。

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■水仕事の後に手先をケア

冬場には進行性指掌角皮(ししょうかくひ)症に悩む女性も少なくない。俗に「手あれ」と呼ばれる症状だ。親指や人さし指から次第に指全体へと広がる。時に赤みやかゆみを伴い、水ぶくれやひび割れへと症状は進む。

洗剤などを使って水仕事をする人や、手先をよく使う人などに起こりやすい。予防には、作業が終わった後にきちんと肌に潤いを与えることを忘れないようにすること。食器洗いなどをする際はゴム手袋を着用し、冷たい水や洗剤に直接、触れないように注意する。ゴム手袋も、まずは綿の手袋をはめた上からするようにすると、皮膚への刺激を減らすことができる。

(編集委員 堀威彦)

[日経プラスワン2014年1月11日付]

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