かゆみ・カサつき 冬の肌トラブル、予防のポイントホットカーペットこまめに電源オフ

屋内外で気温差が大きく、空気が乾燥する冬場の環境は皮膚の大敵だ。かゆみが生じたり、カサついたりと、皮膚にまつわるトラブルが起こりやすい。予防・対策法を専門家に聞いた。

この時期、発症しやすいものの一つが寒冷じんましん。じんましんは食べ物や薬の服用など様々な要因が引き起こす急性の皮膚病だが、これは、冷気や冷たい水が皮膚を刺激することで起こる。刺激を受けた皮膚の部分が蚊に刺されたように赤くふくらむなどして、かゆくなる。「寒冷じんましんは誰にでも起こりうる」と野村皮膚科医院(横浜市)の院長、野村有子さんは指摘する。

皮膚の表面は角層に覆われ、その下に表皮、真皮と呼ばれるものがあり、外からの刺激物などの侵入を防いでいる。真皮の部分にある細胞(肥満細胞)が刺激を受けると、じんましんの症状が出る。

■「汗詰まり」も

予防にはまず、冷たい風や水に触れないようにすること。外出の際はマスクや手袋、マフラーなどでしっかり防寒をして、皮膚をなるべく冷気にさらさないようにする。

患部をあたためるとかゆみは軽減するが、かきむしると、じんましんの範囲が広がる場合がある。防寒対策をしても、症状が続いたり、改善しなかったりした場合は、皮膚科を受診するようにしたい。「血液や免疫不全など別の原因が潜んでいる可能性があるから」(野村さん)だ。

屋内外の気温差などが大きいと「汗詰まり」も起こしやすい。手のひらや足の裏に小さな水ぶくれができ、痛がゆくなるのが特徴だ。本来は季節の変わり目によく出る症状だが、急に冷え込んだかと思うと、翌日は冷え込みがゆるむといった気象条件の時などに症状が出やすい。汗の調節がうまくいかなくなるためだ。

「昨年の後半以降、汗詰まりで来院する患者が目立つのが今季の特徴」と野村さん。初期の段階なら市販のかゆみ止めを患部に塗り、かきむしらないよう注意すればよい。しばらくして皮がむけ始めたら、今度はかゆみ止めではなく、尿素系のクリームを塗る。そうすれば2週間程度で治るという。

乾燥する冬場には「皮脂欠乏症(乾皮症)」もよく起こる。皮膚表面の水分や脂が減少し、乾燥していくのが原因で、症状はひざ下(すね)や太もも、わき腹などに出やすい。皮膚の角質が粉をふいたように白くカサカサになり、かゆみをともなってはがれ落ち、次第にひび割れてくる。さらに悪化すると皮脂欠乏性湿疹を発症することもある。

皮脂欠乏症の予防には、皮膚の保湿が欠かせない。保湿用クリームなどをたっぷりととり、すりこみ過ぎないように注意して、手のひらでやさしく丁寧に、広範囲に塗るようにする。

冬場の肌のトラブルは、快適な睡眠の妨げにもつながる。エアコンを付けたままにしたり、厚手の下着などもこもこした服を着て床についたりすると、睡眠の質に支障が出る場合がある。乾燥や下着の繊維、ゴムなどが皮膚を刺激し、夜中にかゆみを発生させ、熟睡を妨げるからだ。

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