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家族が「摂食障害」かも こんな行動に要注意 拒食症と過食症

2014/1/9 日本経済新聞 プラスワン

極端に小食な人、どか食いの人。食事の仕方は人それぞれだが、家族や身近な人の食習慣に急な変化がみられたら要注意だ。若い女性を中心に患者数が急増している摂食障害の可能性もある。病気の初期サインや対処法について、専門家の話を聞いた。

テレビではスマートなアイドルたちが活躍し、雑誌にはたくさんのダイエット記事が掲載される現代社会。こうしたなか若い女性を中心に増えているのが摂食障害と呼ばれる病気だ。厚生労働省研究班の調査によると摂食障害の患者数は1980年から20年間で約10倍になった。

摂食障害には拒食症と過食症の2タイプがあり、発症年齢の若年化が進んでいるのが、かつて「思春期やせ症」とも呼ばれた拒食症。ダイエットなどをきっかけに発症し、周囲からみればやせ過ぎと思えるのに、極端な食事制限を続けるようになってしまう病気だ。83年に米国の音楽グループ、カーペンターズのカレン・カーペンターさんが拒食症が影響して亡くなったことなどをきっかけに日本でも知られるようになった。

■体を隠す傾向も

過食症は、正反対の病気と思われがちだが、じつはそうではない。初期症状は拒食症と同じように食事量の減少がみられるが、やがて反動で「むちゃ食い」をするようになる。ただし、体重が増えないように、自分で吐き戻したり、下剤を使ったりと不適切な代償行為を行う。肥満するケースもあるが、多くは通常の体形なので病気が重くなるまで気づかれないこともあるという。

摂食障害は、軽症で自然に治癒する場合も多いが、研究班の調査では36%が慢性化してしまい、なかには合併症を起こし死亡する例もある。摂食障害に詳しい浪速生野病院(大阪市)心身医療科部長の生野照子さんは「摂食障害は、誰もがかかり得る病気。早く気づいて治療を受ければ治るが、重症化するほど治療が困難になる」と話す。

専門家のアドバイスをもとに摂食障害の初期のサインを図にまとめた。1日にとる食事の量が減るのはもちろんだが、揚げ物を嫌がるなど食事の内容にうるさくなる、カロリー計算に精を出すといった行動が見られる。急に体重が減るため、入浴姿を見られるのを嫌がったり、ゆったりとした服装をするようになったりすることもある。

これらは若い女性には比較的よく見られる症状で、摂食障害が進むと、食べ物を全部小さく切り刻んで食べたり、一人で食事をしたりするなど食行動の異常が目立つようになる。イライラして落ち着かなくなり、家族の関係が悪くなるといった精神面の変化も見られるようになる。

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