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あなたの咳、大丈夫? 長引く場合は要注意

2013/12/24 日本経済新聞 プラスワン

風邪をひきやすいこの季節、咳(せき)が続いても「風邪のせい」と考え、漫然と市販薬を飲んで過ごす人も少なくない。しかし、長引く咳や決まった生活の局面で起こる咳など、咳によっては注意が必要だ。特に見過ごせないのが3週間以上長引く咳。専門家に、留意すべき咳の特徴と原因、治療の際のポイントを聞いた。

都内に住む佐藤千尋さん(42、仮名)は一昨年の冬、風邪をひいた後にのどの痛みや鼻の症状は治まったのに、咳だけが数週間残っていた。「市販の咳止め薬などを飲んで過ごしていたが、夜間の寝入りばなに咳が出て十分な睡眠が取れず、病院で診察を受けたら、咳ぜんそくと言われた」

日本呼吸器学会の指導医で、武田内科小児科クリニック(東京都荒川区)院長の武田英紀さんは「通常、風邪が原因の咳なら1週間程度で治まる。3週間以上長引く咳は別に何らかの原因があるはず。その原因として多くみられるのが咳ぜんそく」と話す。

■香水の刺激で…

咳ぜんそくとは、アレルギー性の病気。放置すると呼吸困難を伴う重症のぜんそくに移行する可能性もあるという。ぜんそくは年齢に関係なく発症する。「特に風邪をひいて気道に炎症が起こったことをきっかけに咳ぜんそくを起こす人は多い」と武田さん。

特徴は、夜間や明け方に咳が出たり、刺激によって咳が誘発されたりすること。たばこの煙や香水のにおいをかぐ、ペットのいる家に行ったときなど、決まった局面で咳が出るならその疑いがある。

咳ぜんそくは気管支拡張薬と吸入ステロイド薬で治療する。「多くの場合、1~2週間で症状が治まるが、それでも気道の炎症が完治しているわけではなく、そこで治療をやめれば再発してしまう。症状がなくなった後も、少なくとも2~3カ月は治療を続けることが大切」(武田さん)

一方、長引く咳の原因として、最近注目されているのが逆流性食道炎だ。逆流性食道炎は、胃液や消化途中の食べ物が食道に逆流し、食道が炎症を起こす病気。脂肪分の多い食事をとると胃酸が増えたり、食道の筋肉が緩んだりしやすく、食の欧米化により、逆流性食道炎の人が増えているという。

「逆流した胃液が気道や食道を刺激することや、少量の胃液や胃の内容物が気管に入った刺激で咳が出ると考えられている。咳ぜんそく患者の約4割が逆流性食道炎だという欧米の報告もある」と、東海大学医学部内科学系総合内科の高木敦司教授は説明する。

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