から拭きが仕上げ左右 水回りピカピカにするコツ

友達の家やレストランを訪れたとき、きれいかどうか最も気になるのが、洗面所やトイレ、お風呂などの水回りだ。1人で使う場所でもあり、ついキョロキョロしてしまう。自分の家も、どう思われているのか心配だ。そこで大掃除の時期、掃除の達人に、水回りをきれいに磨く技を教わった。

世界の賓客をもてなすホテルオークラ東京(東京都港区)は、客室をどのように清掃しているのだろう。この道20年以上のベテラン、客室課の川村雄二さんに聞いた。

「シンプルな道具で部屋をピカピカにできますよ」。川村さんはそう言って、制服にいつも携帯している「七つ道具」を見せてくれた。小さく切ったメラミンスポンジ、研磨剤、軽石、歯ブラシ、竹べら、ナイフ、清潔なダスター。身近にありそうな道具ばかりだ。

■鏡や蛇口の銀色 「曇り」なくそう

「光るべきものをキラッと光らせること」が、清潔感ある部屋の鉄則だという。

特に水回りの鏡や蛇口などの銀色の部分、便器、洗面ボウルなどの「曇りをなくす」と、部屋の印象がぐんとグレードアップする。

川村さんが特に細心の注意を払っているのが、洗面台の鏡だ。面積が大きく目立つため印象を左右する。

鏡は基本的にダスター1枚で磨く。半分を水でぬらし、半分は乾いたままにする。ぬれた面で水拭きしてから、乾いた方で下から上にから拭きする。

下から上に向かって拭く理由は「低いところほど水滴が飛び散りやすく、人の目線も集まりやすい」から。ヘアスプレーや歯磨き粉など頑固な汚れがある場合は、ぬらした新聞紙でこすると落ちる。

鏡は角度によって曇って見える場合もあるから難しい。鏡の清掃後、トイレやバスタブに移るが、それぞれの場所から鏡を見て「汚れや曇りがないか、お客様の目線で確認する」。上下左右、様々な目線からチェックすることが肝心だ。

蛇口や洗面ボウルなど他の光る部分も最後のから拭きが仕上げを左右する。メラミンスポンジや研磨剤、布を巻いた竹べらなどで汚れを取った後、ピカッと光るまでダスターで磨き上げる。ベッドメーキングも含めて1部屋当たり平均20~30分で掃除を済ませる。

記者も自宅の鏡でオークラ流を試してみた。今までは光る物に洗剤をたっぷり吹きかけ、拭きとるだけできれいになったと自己満足していた。

でも、それだけではだめだと分かった。洗剤は汚れを落としやすくするが、ピカッと光らせるためには、曇りをとらなければならない。時間をかけて、適度な力で、チェックしながらダスターで地道にから拭きすることが大切だ。5、6回重ねて拭くと、自宅の鏡がこれまでで一番きれいになった。

同じ要領でキッチンや洗面台の蛇口、トイレのレバー、洗面ボウルも磨いた。磨けば磨くほど、光がよみがえっていく。気持ちもどんどんスッキリしてきた。

最大の難関は浴室の鏡だ。白っぽく曇り、うろこ状の水滴の痕がある。お風呂用洗剤、ガラス専用洗剤、よく落ちると評判のガラス専用研磨剤で磨いてみたが、透き通らない。