夜に飲むカモミールなどのハーブティーは気持ちを落ち着かせる。少し温めた牛乳や白湯でも効果ありだ。一方で、寝る前のお酒は要注意。寝付きは良くなるが「頭が覚醒状態になり眠りが浅くなる」(坪田さん)。早く眠りたいために酒量が増え、アルコール依存になる人も多いという。夕食後の飲酒は控えめにした方がより良い睡眠につながる。
規則正しい朝食も有効
朝ご飯をしっかりと食べることが、その日の夜の快眠と結びつく。牛乳、バナナ、魚やナッツ類など食卓によく出るメニューにはトリプトファンと呼ぶアミノ酸が含まれている。この成分は夜になると、メラトニンという眠りを促すホルモンをつくるもとになる。
規則正しい時間に朝食を食べれば、内臓の体内時計がリセットされ、夜眠くなる利点もある。朝食前にカーテンを開けて日光を浴びることも体内時計の調節には大切だ。
しかし、寒い朝に布団から出るのはつらいもの。三橋さんは「起床30分前から寝室を暖めると目覚めが良くなります」と助言する。暖房のタイマーを使うと簡単だ。
「布団の中でのストレッチがおすすめ」と話すのは坪田さん。あおむけの状態で右脚、左脚の順に膝を抱えながら太ももを胸に近づける動きをすれば、体が温まり元気が出るという。
(武田健太郎)
[日経プラスワン2013年11月16日付]