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 今の仕事や会社が自分に合わない。他にしたい仕事がある。そんなとき転職を考えることもあるだろう。リストラなどで職探しを余儀なくされることもあるが、最近は国内景気の回復とともに雇用環境が改善し、転職する人も増えているようだ。転職活動で失敗しないための心得を専門家に聞いた。

厚生労働省がまとめた2012年雇用動向調査によると、働く人に対する離職者の割合は前年比0.4ポイント増の14.8%と3年ぶりに上昇。雇用環境の改善で転職する人が増えたためという。人材サービス大手、インテリジェンスへの今年9月の登録者数も前年同月比約36%増と高い伸びを示し、転職に関心を持つ人は広がっているようだ。

ただ新卒の就職と転職は異なる。国内企業は一般的に新卒者は人材教育や仕事に慣れることなどを優先するが、中途採用者は早期に成果を出すことを求められる場合が多いからだ。それだけに転職で成功するためには周到に準備したい。

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「まず面接で何を質問されるかを知っておこう」とキャリアカウンセラーの藤井佐和子さんは話す。「どんな仕事をしてきたか」「前の仕事を辞めた理由」「当社を志望する理由」のほか「3年後、5年後にどんな仕事をしたいか」「あなたの長所と短所は」が典型例だという。応募者が「企業の求める人材像」にどれだけ近いか、何ができ、どんな貢献ができるかを知ろうとしている。

そこで藤井さんは準備として「自分は何ができるか(can)」「どんな仕事をしたいか(wants)」「企業にどんなニーズがあるか(needs)」の3つを紙に書き出すことを勧める。大切なのはこの3つが重なる部分を明確にすること。「面接で答えるべき内容が詰まっている」(藤井さん)からだ。

次に重要なのが自分の知識や人脈のチェック。コンサルタント会社、経営共創基盤(東京都千代田区)の共同経営者で、これまで外資系金融機関数社の転職や起業を経験してきた塩野誠さんは次の観点から自分の知識・人脈を見直すことを提案する。

(1)どこでも通用する「汎用的知識」(2)業界が同じなら通用する「業界知識」(3)今の会社でしか使えない「社内向け知識」(4)社内・社外の人脈はどの程度か――の4つだ。「社内向け知識を中心に働いてきた人は転職が難しい。汎用的知識も業界知識も本当に通用するレベルなのかを見極める必要がある」と話す。

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