いつもと違う動悸 吐き気や胸の痛み伴うと危険

心臓病以外の原因もある。女性では妊娠中や更年期に動悸が起きるケースがある。体内のホルモンバランスが崩れるのが原因とみられる。甲状腺ホルモンがたくさん作られてしまうバセドウ病でも動悸が起きやすい。鉄分不足などによる貧血が引き起こすこともある。

薬の副作用にも注意したい。糖尿病の薬による低血糖、ぜんそくなどの薬による血管拡張によって動悸になるケースもある。パニック障害に代表される心理的な不安から起こることも多い。こうした知識を持っていると、心臓がドキドキしたときに、何が原因か考える契機になる。ただし自分で判断しないで、医師に診てもらうことが大切だ。

■適度な運動が効果

動悸の原因を知る手掛かりは心電図が一番だが、それが難しい場合は脈拍も役立つ。測る際は、まず全身を楽な姿勢にして手のひらを上に向ける。次に手首の親指の付け根あたりに、もう一方の手の人さし指、中指、薬指を添えて脈をみる。

東都クリニック(東京・千代田)の赤塚宣治医師は「慣れないと難しいので、時間があるときに指を添える位置を調整して自分の脈を測りやすい場所を見つけておくとよい」と助言する。測定時のポイントは、日ごろの脈拍と比べて脈の動きが速いか遅いか、突然脈拍が飛ぶかなどだ。家庭用の血圧計や脈拍計などを活用するのも手だ。

動悸は原因が様々なので予防は難しい。ただ、日ごろから適度に運動する習慣をつけておくとよいという。運動には心肺機能を強くする効果があり、生活習慣病の予防にもつながる。ウオーキングやジョギングなど酸素を体にたくさん取り込む持続的な運動がおすすめだ。

「体が楽に感じる程度から少しきついと感じる程度の運動がひとつの目安だ」(赤塚医師)。心疾患や高血圧の人や高齢者は医師に相談し、無理のない運動をするよう心がけたい。

(山口成幸)

ひとくちガイド
《本》
◆心臓に不安を感じたら
「動悸・息切れ・胸の痛みが気になったら読む本」(赤塚宣治著、小学館)
《ホームページ》
◆こころの病と動悸などの関係を説明
厚生労働省「知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス」の動悸・めまいコーナー
(http://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/symptom1_3.html)

[日本経済新聞朝刊2013年11月3日付]

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