いつもと違う動悸 吐き気や胸の痛み伴うと危険

心臓がドキドキする動悸(どうき)が生じたら、「心臓の病気なのでは」と不安に駆られるケースもあるだろう。動悸は様々な原因で起きるので、いつもとちょっと違うと感じた際は医療機関を訪れることが大切だ。

動悸は心臓の鼓動がいつもと異なることを感じて不快に思う状態を指す。「心臓が一瞬止まる」「脈が飛ぶ」ように感じることも多い。心臓は一定のリズムで収縮と拡張を繰り返して血液を全身に送っているが、このリズムが崩れて不整脈になると起きやすい。脈が速くなったり遅くなったり、不規則になったりするようなケースだ。

■「緊張」は問題ない

動悸は不整脈がなくても起きる。「健康な人でも起きる。7~8割はあまり問題がないケースだ」と北里大学北里研究所病院(東京・港)の赤石誠・副院長は話す。

大勢の前で話をしなくてはならないときや重要な会議、プロポーズの前などのドキドキは誰にも起きることで、特に問題はない。階段を駆け上がったり、通常のスポーツや飲酒をしたりした際などに起きる場合も同様だ。いずれも原因となっている事柄が終わったりなくなったりすれば症状が治まる。

では、どんな動悸に注意する必要があるのか。緊張するような場面でもないのに頻繁に起きたり、息切れや胸の痛み、めまい、吐き気などを伴ったりする場合は心臓の病気が隠れている恐れがある。

その代表が心房細動だ。高齢者の不整脈に多く、心房が細かくけいれんしたようになり、脈が完全に乱れて脈拍がとても速くなる場合が多い。長く続くと血栓(血の塊)ができ、脳梗塞につながりやすい。

動悸とともに胸の圧迫感や息苦しさなどを感じるときは狭心症の恐れがある。動脈硬化によって血液が流れにくくなったり、血管が詰まったりするのが原因だ。赤石副院長は「いつもと違うと感じたら要注意。命にかかわる可能性があるので直ちに医療機関を訪れてほしい。特に心房細動は必ず受診を」と呼び掛ける。

また体がむくむといった症状が伴うときも、病院で検査を受けた方がよい。心臓弁膜症や心筋症などが隠れている場合もあるからだ。動悸が起きたときや治まったときの様子、何分間続いたかなどを覚えておけば、医師に相談しやすい。

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