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7割が原因不明… じんましん、ストレスも影響 皮膚科の次は心療内科へ

2013/9/14 日本経済新聞 夕刊

それでは、発症を繰り返す人はどのように備えればいいのか。

すぐに原因が分からなくても、症状を悪化させるきっかけを避ければ生活への影響を小さくできる。こうしたきっかけを専門家らは「増悪因子」と呼ぶ。多いのがストレスと疲労だ。

秀教授が皮膚科外来を訪れた慢性じんましん患者を調べたところ、多くはストレスと疲労が症状を悪化させていた。原因がわかっているじんましんでも、ストレスで症状がひどくなる場合もある。ほかにも運動や月経が増悪因子になり得るという。

心療内科の飯森クリニック(東京都小金井市)には、体の症状とともに不安感や鬱症状を訴える患者が来る。じんましんも診断している。血液検査やどんな成分に過敏になるかを皮膚で調べるとともに、問診で入浴や月経の様子、心の状態もチェックしている。

■自己暗示で楽に

院長の飯森洋史医師は「ストレスが関係するじんましんには、心理療法や薬物療法が効果的」と話す。

代表的な心理療法には「右手が温かい」などと自己暗示をかけてリラックスする「自律訓練法」がある。薬物療法では皮膚科の治療で使う抗ヒスタミン薬などの抗アレルギー薬や、向精神薬、漢方薬などを使う。アレルギー反応が出ていなくても、ヒスタミンの働きを抑える抗アレルギー薬の点滴で症状は治まる。

じんましんの患者の中には、なぜ発症してしまうのか、いつ発疹するのかと過度に恐れるあまり、かえって強いストレスを感じて症状が悪くなる人がいるという。薬で症状を抑えた上で心理療法を継続し、様子を見ながら徐々に薬の量を減らすのがよい。

何度も繰り返すじんましんに困っている人は、まずは皮膚科を受診してみよう。よくならないときは、心療内科の専門医や心理療法にたけた皮膚科医にかかるとよいだろう。日本心療内科学会のホームページで、心療内科の専門医を確認できる。専門医は精神面の不調からくる体の病気に詳しい。日本皮膚科心身医学会も病院を紹介してくれる。

じんましんは数時間で治まるからとそのままにしている人もいるが、あきらめてしまう病気ではない。

(岩井淳哉)

[日本経済新聞夕刊2013年9月13日付]

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