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突然、近くの人が倒れたら… 対処のポイント

2013/9/10 日本経済新聞 プラスワン

近くにいる人が突然、熱中症などで倒れてしまったら、どうすればいいだろう。シロウト判断は禁物だが、早期に必要な手当てをすれば、早い回復につながることもある。大雨にぬれて体が冷えて、低体温症で倒れる人もいる。屋外や職場で、いざというときに役に立つ適切な対処法を専門家に聞いた。

「身近で人が倒れた時に、まず確認してほしいのは意識の有無。次に正常な呼吸をしているかどうか」と話すのは、江東病院(東京都江東区)の副院長兼救急室長、三浦邦久さん。意識の有無は倒れた人の肩をたたきながら、「大丈夫ですか」などと声をかけ、反応をみる。呼吸は胸やおなかの上下運動を見ながら、普段通りの息をしているか確認する。息はしていても、肩を上下させ、いかにも苦しそうな場合は、正常な呼吸とはいえない。意識がなかったり、もうろうとしていたりしたら迷わず119番通報し、呼吸が正常でない場合も同様という。

9月になっても、熱中症で病院に搬送されたという事例が続く。炎天下でスポーツや作業をしている時や、高温多湿な室内で発症するケースが多い。

■増える救急搬送

総務省消防庁のまとめでは今年、全国でこれまでに約5万6000人が救急搬送されており、昨年同期を約1万4000人上回る。子どもより高齢者など大人が多く、大半は軽症という。とはいえ入院が必要な中等症以上の人も4割弱おり、中には死亡するケース(0.2%)もあるので決して軽視はできない。

こまめな水分補給など、予防策が重要であることはもちろんだが、不幸にして熱中症が疑われる際の応急処置として、三浦さんは「FIRST」を提唱する。英語で流体を意味するFluid、Ice(氷)、Rest(休む)、Sign(兆候)、Treatment(治療)の頭文字と、まず最初にやるべきことをかけたもので、頭文字の順に処置するといいという。まずは水分を補給し、次に冷やし、安静にして休ませる。15分ほど様子を見て、なお症状が改善しない場合は119番通報し、病院で治療を受けさせるというものだ。

倒れて最初から意識がない場合は、すぐに119番通報し、「無理やり水を飲ませるのは避ける」(三浦さん)。意識があれば、ベルトを緩めるなど通気性を良くし、うちわであおぐなど体を冷やし休ませる。保冷剤を脇の下や太ももの付け根、頸部にあてて冷やすと効果的という。

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