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慢性白血病、兆候気付いて 食欲不振/リンパ節の腫れ/発疹…

2013/8/31 日本経済新聞 夕刊

血液のがんである白血病は新薬が次々に出て、「不治の病」とは言われなくなってきた。だが、慢性白血病は症状が進まないうちは気付きにくい場合もある。血液検査などで兆候を見落とさないことが大切だ。日本血液学会は白血病などの診断ガイドラインを作成中で、今秋に公表する。医師と患者の両方にとって、よりわかりやすく納得のいく診断・治療に役立ちそうだ。

健康診断で血液検査を受けて「白血球がやや多い」「要経過観察」などの結果が出ても大して気にとめないという人は多いだろう。慢性の白血病は「通常の健康診断で確実にかかっていると判断するのは難しい」とがん研有明病院血液腫瘍科の畠清彦部長は指摘する。「急性なら発症から1~3週間で見つかるが、慢性だと数カ月から数年たってわかることもある」という。

■「急性」に変化も

白血病は4つのタイプに分類される。骨髄性、リンパ性のそれぞれに急性と慢性がある。慢性骨髄性白血病は国内で年に約5000人が発症、個人差もあるが、数年のうちにほぼ確実に急性に転じる。見つかったら直ちに投薬などの治療が必要だ。

慢性リンパ性白血病患者は年間数百人と米欧に比べて少なく、発症率は10万人あたり約0.5人。60代半ば~70代半ばを中心に高齢の患者が多く、高齢化社会が進むとともにさらに増える可能性がある。病気の進行はゆっくりで、診断がついてもしばらくは薬なしで経過観察するケースも多い。

血液検査で、どんな数値の時に慢性白血病が疑われるのだろうか。白血球の数は1マイクロ(マイクロは100万分の1)リットルあたり4000~9000なら正常の範囲内。1万5000~2万に増えたら発症の可能性がある。

白血病になると血液成分のバランスが崩れ、止血の働きがある血小板が減る。1マイクロリットルあたり14万を下回ったら要注意。5万より減ると歯茎などから出血がみられるようになる。酸素を運ぶ赤血球のヘモグロビンも減り、貧血症状が出てくる。0.1リットルあたりの数が10を切るようだと少なすぎる。脈が速まり、疲れやすいなどの症状も現れる。

細菌やウイルスから体を守ってくれる白血球が異常をきたすので感染症にかかりやすくなる。病気が進むと首やわきの下、足の付け根などのリンパ節が腫れる。食欲不振や発熱、発疹などの症状も知られる。帯状疱疹(ほうしん)だと思ったら白血病だった例もあるという。正確な診断には、血液細胞の中に変わった形のものがないかなど専門機関で詳しく調べる必要がある。遺伝子の異常も見る。

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