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デジタルライフ

IDの使い回しに注意 複数メールアドレスで対策

2013/8/16 日本経済新聞 夕刊

交流サイト(SNS)など様々な個人データをネット上で保管、利用するクラウド型サービスの普及に伴い、新たなセキュリティー対策が必要になってきた。中でも、気をつけたいのが、メールアドレスをそのまま利用することが多いIDの管理だ。同じメールアドレスを複数のネットサービスのIDとして利用する機会が増えており、便利な半面、危険性も高まっている。パスワードと同様、使い回しなどには注意したい。

「パスワードより登録したメールアドレスが流出したと知って『しまった』と思った」。今年7月、登録していた海外の開発者向けサイトがハッキングされ、個人情報が流出したと連絡があったときのことをシステムエンジニアの斎藤良一さん(仮名、35)はこう振り返る。

■パスワード変えても…

不正利用を防ぐアプリ「ワンタイムパスワード」

斎藤さんが懸念したのは、流出したのがグーグルのGメールのメールアドレスだったことだ。パスワードは定期的に変えているものの、Gメールのアドレスは私用で使うメールのほか、スケジュール管理やスマートフォンのアプリ販売機能「グーグルプレイ」など様々なサービスのIDにもなっている。

さらにこのアドレスはツイッター、フェイスブックなどのログインIDにも使っていた。

もしグーグルのIDが詐取されるようなことが起きたら、クラウドサービス上に置いている家族の写真、ネット上の発言など「思い出や自分の信用など、お金では買えないものも芋づる式に消される可能性があったことに気付いた」(斎藤さん)。

流出したグーグルのIDを廃棄することも考えたが、蓄積した過去のメールや文書を取り込む作業は膨大な時間がかかる。苦肉の策だが、Gメールのアドレスを使っていたサービスのIDを他のメールアドレスに置き換えることで対応した。

一つのIDで様々なサービスを使えるのはグーグルに限らない。フェイスブックやツイッターに登録したIDをそのまま利用できる他社のサービスはウェブからアプリまで数多い。

登録の手間を省けて便利だ。しかし、このように一つのIDを使い回すのは「ローンの借り入れ契約書と宅配便の受け取りの両方に同じ印章を使うようなものだ」と日本スマートフォンセキュリティ協会事務局長の西本逸郎氏は指摘する。

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