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夏バテ対策 冷たい飲料より温かいお茶がおすすめ 漢方薬も効果

2013/8/13 日本経済新聞 朝刊

夏バテが心配、あるいはすでに夏バテという人もいそうなこの時期。暑さだけでなく、冷たい飲料の取りすぎや冷房が体調不良を招く場合も少なくない。夏バテ対策は「暑」をうまく和らげるとともに、「冷」にも注意したい。ときには意識して温かいものを口にするなど「温」がおすすめという。

夏バテは西洋医学では特に定義がなく病気として扱われないが、北里大学東洋医学総合研究所(東京・港)の花輪寿彦所長によると、漢方では「注夏病(ちゅうかびょう)」と呼び、病気の一種だ。

中国の13世紀の医書では、注夏病に処方される代表的な漢方薬として「清暑益気湯(せいしょえっきとう)」を挙げており、これは現在でもよく使われる。対象の症状は手足が抜けるようにだるい、体が熱っぽい、胸苦しい、小便が少ない、下痢ぎみ、食欲がない、じわじわといやな汗が出るなど。小便が減るのは水分を失った脱水状態と考えられるそうだ。

「予防にも治療にもなるので、いつも夏バテで困っている人などは夏から9月まで服用するのがおすすめ」(花輪所長)。ほかにも様々な漢方薬がある。同研究所の漢方鍼灸(しんきゅう)治療センターの診療では個人に合ったオーダーメードの漢方薬を処方してくれる。

夏はつい冷たい飲料を取りすぎるが、花輪所長が以前、中国である晩さん会に出席したとき、ビールは日本ほど冷えてなく、ちょっとひんやりする程度だった。聞いてみると、あまり冷たいのをたくさん飲むと胃腸にさわるとの答え。この習慣は今でも続いているそうだ。

■食欲の維持が大切

体の熱をさますにはスイカやキュウリ、ナスなど旬の野菜や果物がよいという。また、意識して温かいものをとるようすすめる。花輪所長も毎日1回以上は温かい料理や、「麦茶や枇杷(びわ)茶など温かくても胃腸に優しく体をクールダウンするお茶を飲むように心がけている」という。

栄養面も注意したい。「食欲の低下や冷たいものばかり食べることで栄養が偏る可能性が他の季節より高くなる。いつもよりバランスに気を付けた方がよい」と国立健康・栄養研究所の栄養ケア・マネジメント研究室の高田和子室長は指摘する。

そうめんなど冷たい麺類ばかりでは炭水化物が多くなる。具やおかずも食べて、不足しがちなたんぱく質、ビタミン、ミネラルをとるよう心がけることが大切。冷たい甘いジュースやアイスを食事の前にとると血糖値が上がり、食欲が低下してしまうので避けよう。

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