ケーキや消臭剤に 茶殻・コーヒーかすの再利用術

暑い夏、熱中症対策にお茶やコーヒーを飲む機会が増えた。ペットボトルより割安なので茶葉や豆で入れていると、大量の茶殻やコーヒーかすが出る。そのまま捨てるのはもったいない気もする。そこで殻やかすを食用、堆肥、消臭剤などに再活用できないか、探ってみた。

まずは殻とかすを一切出さない「ゼロエミッション」に取り組んだ。植物に直接まく方法や堆肥作り、栄養や食物繊維の摂取を期待して食用を試す。

コーヒー豆のかすが出るたびに少し水洗いして冷まし、6月末から1カ月間、ほぼ1日置きにベランダ栽培のハーブとバラの鉢にまいてみた。クモが減ったような気や、雑草の伸びが穏やかになったように思えたがはっきりはわからない。

UCC上島珈琲に聞くと「1平方メートルあたり16キログラムをまいて1年ほど観察したところ、無いのと比べ雑草の量が5分の1になったとの研究がある」という。記者がまいたかすはそれより少量で、不十分のようだ。

次に、堆肥にできないかを探った。コーヒーかすや茶殻の堆肥作りをしているサンシン(神奈川県綾瀬市)の田墨信幸社長を訪ね、作り方を教わった。

「焙煎(ばいせん)したコーヒーかすは活性炭と同じくらいの隙間があり、微生物のすみかになる。うまく発酵すれば家庭でも堆肥作りは可能」という。

■バジルの葉の数 2週間で歴然

水分調整がカギを握るため、段ボール内に新聞紙を敷き、堆肥を作る。湿度の高い7月上旬、コーヒーかすと茶殻を5対3くらいの割合で混ぜ、放線菌のすむ土壌と米ぬかも混ぜた。

ベランダに置いて2日後に見ると、段ボールに水滴がつき、人肌ほどに暖かくうっすらと菌糸が張り始めていた。甘い香りもする。

これが1次発酵。さらに3日たつと発熱もおさまる。その後10日間放置したが変化は無い。田墨さんに見てもらうと、1次発酵で止まっているので天然水を与えて2次発酵を促すように言われた。完全な堆肥になるまでには3カ月ほどかかるが「1次発酵が終われば、植物に害はなく、多少、肥料としての効果も期待できる」という。

早速、自作の堆肥を混ぜた土と混ぜない土を用意、ニンジンとカリフラワーの種をまいた。5日後には芽が出始め、10日もたつと7センチメートルほどに育った。堆肥有りの方がよく育つと予想したが、いずれもぐんぐん育ち、差はわからない。

あらかじめ堆肥完成品を田墨さんに分けてもらい、堆肥の有無以外は同じ条件でバジルを育てたところ、2週間もたつと差が明確になった。葉の枚数も当初は両方約30枚だったが、堆肥有りでは70枚以上に成長、無しは50枚程度だった。

堆肥作りの次は、煎茶、紅茶、麦茶の殻を食べてみた。食べる以上は衛生面に十分な配慮が必要だ。