肩こりや腰痛の原因 猫背を直す3つのポイント「首を長く」常に意識

家人から「最近、猫背がひどくなったんじゃない」と言われた。実は自分でも気になっていた。地下鉄の窓に映るスマートフォン(スマホ)を見る自分は、以前よりひどい猫背に見える。スマホを見る時間が増え、姿勢も悪くなったように思う。猫背を直す方法はないものか。

そもそも、人はなぜ猫背になるのだろうか。竹谷内医院(東京都中央区)院長で、カイロプラクティック療法をする整形外科医の竹谷内康修さんによると「楽だから」。背筋を伸ばした姿勢を保つには筋肉に力を入れる必要がある。それよりも力を抜いた猫背のほうが楽なのだそうだ。

■肩こり腰痛の原因 相手に悪印象も

それなら力が抜けた猫背のほうが体にいいのではないか、というと、そうではないらしい。4~5キログラムあるといわれる人間の頭を支えるには、頸椎(けいつい)の上に頭がある正しい姿勢のほうが体への負担は少ない。「痛みこそないが、猫背は体に負担をかけている」(竹谷内さん)。長い間猫背を続けることで、負担が積み重なり、肩こりや腰痛の原因になる。

「猫背はビジネスにとってもマイナスになる」というのは、元客室乗務員の人材育成トレーナー、美月あきこさん。「猫背はだらしない服装と一緒。相手に悪印象を与える」。街を歩く男性を見ると「姿勢を気にしていない、無防備な人が多い」と感じるという。

では、猫背はどうすれば直るのか。竹谷内さんによれば「その人が一番長く取っている姿勢から直すべきです」。スマホを見る時間でしょうかと尋ねると「たぶんパソコンだと思います」という答えが返ってきた。「実際に時間を計ってみたら?」

さっそく1日でパソコンとスマホをどのくらい見ているかを確認してみる。結果は予想以上にパソコンを見る時間が長かった。8時間28分にも上る。確かに最近は家に帰ってからも動画やSNS(交流サイト)など、パソコンの前に座ることが多い。「立ったときの姿勢よりも、座ったときの姿勢を直すべきです」

竹谷内さんによると「ノートパソコンは画面が低い上に小さいのでのぞき込むような姿勢になる」ため、猫背になりやすいという。会社ではノートパソコンを使っているため、外付けのキーボードとディスプレーを接続して、姿勢を正す。さらに椅子と机の距離が遠いと背筋を伸ばした姿勢が取りにくいので、机の下の資料を整理し、深く腰掛けられる環境をつくった。

最初は窮屈な気もしたが、慣れるにつれ伸ばした背筋を心地よく感じるようになった。しばらく作業したら両手を後ろに回し、背中を伸ばすストレッチをするようにも心がけた。