味噌汁の塩分、心配しすぎかも 最新の研究で判明食塩水より高血圧になりにくく

■1日1杯が適量

小久保医長は「高齢者や高血圧と診断された人は小食でたんぱく質が不足しがち。大豆のたんぱく質を含む味噌汁をうまく取り入れれば不足分を補える」との見方を示す。女子栄養大学の五明紀春副学長は「ご飯とおかずに液体料理である味噌汁が加わることで、食べ物を食べやすくなり食が進む」と指摘する。

では、味噌汁の適量とはどのくらいなのだろうか。共立女子大の上原教授は「1日1杯くらいがちょうどよい」とみる。濃い味が好きなら、味噌を大量に入れるのではなく「だしをうまくとれば塩分が強いように感じられる」と管理栄養士の古川知子・女子栄養大講師は勧める。かつお節を味噌こしに押し込み、沸騰直前に1分ほど湯に浸して引き上げるだけでも味わいが豊かになるという。

また、なすや大根、じゃがいもなど季節の野菜を切って入れればうまみが加わるだけでなく、不足しがちな野菜を多くとれる。

味噌汁以外にも、上手に味噌をとる方法はある。古川講師はヨーグルトに味噌を溶いたドレッシング、温めた豆乳に味噌を入れたスープ、ホワイトソースと味噌を合わせたグラタンなどを挙げる。塩の代わりに味噌を使ってしょっぱさを出す工夫で、料理の世界も広がりそうだ。

(編集委員 安藤淳)

ひとくちガイド
《本》
◆季節の味噌汁やその作り方を紹介
「お味噌のことが丸ごとわかる本」(東京生活編集部編、●(きへんに世=えい)出版社)
《インターネット》
◆味噌と健康とのかかわり、料理のレシピなどを知るには
全国味噌工業協同組合連合会「みそ健康づくり委員会」のホームページ(http://www.miso.or.jp/)

[日本経済新聞朝刊2013年7月21日付]

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