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脳卒中、私の発症率は 7つのリスク点数化し予測

2013/7/17 日本経済新聞 朝刊

脳卒中は脳の血管が詰まって発症し、重い後遺症が残る例も多い。喫煙や肥満などが発症に深く関係していることが知られている。個人ごとの脳卒中発症リスクが分かる計算式がこのほど開発された。自分の危険度を把握し、生活改善などにつなげることが大切だと専門家は指摘する。

脳卒中を中心とする脳血管疾患は日本人の死因として、がん、心臓病、肺炎に次ぐ。年間12万人以上が亡くなっており、脳の梗塞や出血も脳卒中に含まれる。冬だけでなく、汗をかいて体の水分が失われがちになる夏も発症が多い。

主な原因は生活習慣による動脈硬化だ。喫煙、肥満、高血圧などが脳卒中発症に関係する。年齢を重ねることもリスクを上げる。こうした様々なリスクを点数化して、分かりやすくしたのが計算式に基づく予測モデルだ。藤田保健衛生大学の八谷寛教授や国立がん研究センターなどが今年3月にまとめた。

■喫煙など7要因

このモデルは今後10年間に脳卒中を発症する確率がどの程度あるかを知ることができる。具体的には喫煙や糖尿病の有無、肥満度、年齢、性別、血圧、血圧を下げる薬を服用しているかの7つをリスク要因として取り上げ、発症確率を割り出す。国内の約1万6000人(40~69歳)を約14年間追跡した疫学調査の分析をもとに作った。

この7つは数値ごとに点数化されている。例えば、男性の方が発症しやすいので男性は6点、女性は0点となる。年齢も上がるほど数値が高くなる。40~44歳は0点だが、65~69歳は19点だ。たばこを吸っている、肥満度が高い、糖尿病を発症しているといったケースはいずれも高い点が付く仕組みだ。

これらの合計点が高いほど発症確率は上がる。合計点は14段階で評価され、10点以下なら発症確率は1%未満。最高の43点以上なら20%以上になる。点数に応じ、自分の血管の状態を表す「血管年齢」も知ることができる。八谷教授は「点数による評価なので自分のリスクが把握しやすい」と話す。40歳未満や70歳以上の計算式はないが、最も近い年齢を参考にするとよい。

予測モデルが作られた背景には、脳卒中の発症原因の多様化がある。疫学調査に加わった大阪大学の磯博康教授は「日本人の食生活が変わり高血圧以外の要因も考える必要が出てきたため」と説明する。

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