からすけ 衆議院と参議院がねじれていると、どんなことが起きるの?

イチ子 政府や与党が法律を作ろうとするとき、衆議院では賛成が多くて可決しても、参議院では野党の議員が多いから、与党と野党の意見が分かれていると反対にあって、法案が否決されてしまうことがあるわ。物事がなかなか決まらないから「決められない政治」ともいわれているのよ。

からすけ 意見が分かれたら、衆議院で決めたことを優先(ゆうせん)するって教わった気がするけど……。

イチ子 「衆議院の優越(ゆうえつ)」ね。衆議院と参議院とで意見が分かれたとき、首相の指名と予算の議決、条約の承認(しょうにん)については衆議院の意見が通ることになっているわ。ただ、衆議院で可決して参議院で否決された法案の場合は、衆議院で出席議員の3分の2以上の賛成が必要で、ハードルが高いのよ。

からすけ ひとつの院にすれば「決められる政治」になりそうだけど。

イチ子 一院制にすれば、理屈(りくつ)の上では物事(ものごと)を早く決められるわよね。でも、慎重(しんちょう)に審議をするという参議院の役割をどう考えるのか、きちんと議論(ぎろん)をしないといけないと思うわ。二院制は憲法(けんぽう)で決められているから、簡単には変えられないし、外国でもねじれ国会は珍(めずら)しくないの。どうしたらスムーズに国会を運営できるか、しっかりと考える必要がありそうね。

ネット解禁、若者動かすか

渋谷教育学園渋谷中学高等学校の真仁田智先生の話
若者の投票率が低い傾向(けいこう)が続いています。前回の衆院選の投票率は59.3%でしたが、20歳代は最も低い37.9%で、60歳代(74.9%)の約半分でした。投票しても何も変わらない、自分とは関係ないと感じているからなのでしょうか。
選挙は主権者である国民が政治に参加する権利であり、現在と将来の暮らしを選択するものです。自分から政治の世界に目を向けて、憲法改正や安倍首相の経済政策「アベノミクス」の何が選挙の争点(そうてん)か調べてみませんか。普段の生活の中で感じる疑問を掘り下げてみると、今の社会の姿が見えてくるはずです。
今回の参院選から、インターネットを使った選挙運動が解禁(かいきん)になり、政党や候補者が、ホームページやSNSを通じて情報を発信できるようになりました。2008年の米国大統領選でオバマ候補がネット選挙で若者の支持を集めて勝利したように、日本でも若者にどのような影響(えいきょう)があるのかが注目されています。
ニュースなテストの答え 問1=(1)公示 (2)与党 (3)過半数、問2=アベノミクス

[日本経済新聞朝刊ニュースクール2013年7月13日付]

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