「かっけー」と打ち込むと、最初に変換されるのは「脚気ー」。それって膝をたたく検査が有名なかつての国民病。昔はトンカチを持たせると、人の膝をたたいて怒られる子どもが必ずいたっけ……みたいな話とはぜんぜん関係ない。
今どき「かっけー」といえば「かっこいい」の意。そして今週のお品物は、ネット用語「△(さんかっけー)」だ。たとえば「山田△」のように、人名と組み合わせて「山田三角形」→「山田さんかっけー」に。そもそもネットのスラングで、誰かを称賛したり、逆に褒め殺したりする書き込みなんかにも使われる。
その後、「△」を有名にしたのが、2010年のサッカーW杯。本田圭佑選手の活躍を称賛する人や、ビッグマウスをちゃかす人なども加わって「本田△」がネットにあふれる事態に。
「本田△」は、この年の流行語大賞にもノミネート。さらに先日のW杯アジア最終予選でPKを決めると「本田△」の書き込みが再燃。今度こそ、大賞を狙えとの声もある。
ちなみに△の仲間としては、たとえば「山田□」(山田氏かっけー)や「山田(÷)」(山田カッコワル)なども。若者言葉というけど、実はおじさんが考えてませんよね?
(ライター 福光 恵)
[日経プラスワン2013年6月22日付]