バスやNHK受信料…カード以外も「家族割」

2013/5/15
「家族割」「ファミリー割引」といえば携帯電話の割引プラン。CMで繰り返し流れたのですっかり聞き慣れたが、こうした家族向けのサービスは様々な業種・会社で導入している。知っているといないとではメリットやお得感も異なる。代表的な割引やサービスを調べてみた。

「家族向けサービスと聞いて、まず思い浮かぶのはクレジットカードの家族カード」と話すのは節約アドバイザーの和田由貴さん。家族のだれかが本会員カードを持てば、配偶者や家族は年会費無料や割引で同様の機能を備える家族カードを持つことができる。

三菱UFJニコスやクレディセゾン、JCBなど各社が導入しており、本会員のカードの種類で特典やサービスも変わる。三井住友カードは本会員がプラチナカード(年会費5万2500円)なら、国内高級ホテルの部屋の無料グレードアップや24時間対応のコンシェルジュサービスなど本会員と同じサービスを年会費無料で受けられる。

「家族カードは本会員ほど基準が厳しくない。年収制限などがある専業主婦も家族カードなら持つことができる」と和田さん。請求は本会員に一元化されるので管理もしやすい。

またカードには旅行傷害保険など各種保険が付帯するケースが多い。本会員のカードだけだと本人しか適用されなかったり、家族の保険額が少なかったりするが、家族カードがあれば補える。

旅行傷害保険の家族割引については損害保険会社も扱うが、損保の家族割引といえば自動車保険の特約が有名だ。運転者を限定することで保険料が安くなる。被保険者と配偶者だけなら本人・配偶者限定特約、同居の子どもらも含めると家族限定特約などと呼ばれ、それぞれ保険料が約7%、約3%割引になる。

主にマイカーとして家庭で使う人が対象。三井住友海上火災保険では販売した自動車保険のうち「約16%が本人・配偶者、約33%が家族の限定特約を付けている」(自動車保険部)。ただし指定した人以外が運転して事故を起こすと保険金は出ないので要注意だ。

日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)の航空2社はマイルの家族合算制度を設けている。代表者となる親(プライム)会員や18歳以上の家族会員は、年会費の必要なJALカード、ANAカードの加入者であるといった条件はあるが、登録すれば家族のマイルを足して特典に交換できる。JALでは「特典航空券に換える率が圧倒的に高い」(広報部)としている。