足のトラブル防ぐ ハイヒール選び4つのポイント

仕事ではいつもハイヒールを履く。取材でたくさん歩いた日や、買ったばかりの靴を履いた日はいつも足先がじんじんと痛む。ビジネスシューズの男性がうらやましい。足の健康も心配だ。自分の足に合い、楽に歩けるハイヒールはどう選べばいいのだろう。コツを探った。

「女性は見た目を追求し、足への負担を軽視した靴選びをしていることがある」。東京医科歯科大学のフットケア外来の高山かおる医師によると「ハイヒールは足のトラブルを招きやすい代表的な靴」だ。

痛みを我慢して履き続けると、親指が小指の方に曲がっていく「外反母趾(ぼし)」や、指がくの字に曲がって伸ばせなくなる「ハンマートゥ」、巻き爪が発生しやすくなるという。

若い頃はよくても、進行すると膝や腰に不調が表れたり、高齢になって転倒しやすくなったりする恐れがある。何よりも足が痛いと、仕事でも遊びでも十分に活動できない。

4500足の婦人靴が並ぶ伊勢丹新宿本店(東京都新宿区)の大倉紀子アシスタントセールスマネージャーに相談にいった。同店は客の足の形や悩みに応じて靴選びを助けてくれる。

ぴたりと合う1足を選ぶためには「足裏の長さだけでなく、幅、甲の厚み、アーチ、左右差などを知ることが大切です」。大倉さんは専用の計測器を取り出し、指先からかかとまでアーチの深さなど足を触りながらチェックしてくれる。

「エジプト型ですね」。足のタイプは3種類に大別できる。社団法人足と靴と健康協議会(東京都台東区)の主任研究員、俣野好弘さんによると、親指が最も長い形が「エジプト型」。日本人を含むアジア人の7割がこの型。欧米人に多いのが人さし指が最も長い「ギリシャ型」、南太平洋地域に多いのが親指と人さし指の長さが同じ「ポリネシア(スクエア)型」だ。

とがった靴は外反母趾を誘発

ファッション性の高い女性のハイヒールはつま先がとがっている場合が多い。ギリシャ型には合うが、エジプト型の足は親指が内側に圧迫されて外反母趾を誘発する可能性がある。

エジプト型で甲の高さは低めの記者に、大倉さんが選んでくれたのが、先端が丸めで甲の部分の低い靴。試着して歩くと、ヒールは5センチあるのに、足に吸い付くようにフィットする。今まで履いたどんなハイヒールより歩きやすい。

大倉さんによると、靴選びのポイントは4つある。(1)つま先に圧迫感がない(2)甲が靴に食い込んだり、浮いたりしない(3)かかとが余っていない(4)足を入れる履き口が足の形に沿っている――。

本当に自分の足に合う靴は「足の後方」のフィット感が違うと感じた。土踏まずからかかとにかけて、足の後方がぴたりと靴にくっついている。歩いてもカポカポとずれないために安定感がある。前のめりになりがちだった体重の負担が足全体に分散され、普段より随分楽に歩けた。

その後、いろいろな靴売り場を巡りピタリとくる1足の見極め法を模索した。簡単に判断できるのが、甲の厚みだ。基準靴を1つ決め、店頭に並ぶ靴の甲を比較しながら大・中・小に分類する。記者の場合は「小」。デザインが気に入っても「小」でないものは対象外にすることで、買い物するときの悩みが減った。

難しいのは、かかとのフィット感。鏡の前でちょっと履いて、大丈夫だと思って買った1足を、実際に通勤するときに履いてみると靴擦れしてしまい、かかとの皮がむけてしまった。

試着するときには、遠慮せずに「店内を歩けるだけ歩く」(大倉さん)ことを心掛けたい。靴を買うときには時間にたっぷりゆとりを持って出かけ「店の端から端まで歩くことがおすすめ」(同)だ。

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