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エコノ探偵団

GWの日並びは景気に影響するか 国内旅行は好調

2013/4/30 日本経済新聞 プラスワン

「今年のゴールデンウイーク(GW)は日並びがいまひとつ。どれぐらいお客様が期待できるでしょう」。レジャー産業に勤める会社員は心配顔だ。探偵の深津明日香は「GWの日並びと景気の関係を調べてみましょう」と、早速動き出した。

■国内旅行好調、海外は不振

カレンダーをみると4月27日~5月6日のGW期間中に土日祝日は7日間あり、前半3日間と後半4日間に分かれていた。連休の谷間にあたる平日は3日間で、2012年に比べて1日多い。「平日3日間を休めれば、10日間の連休になるわ」と確認した。

働く人の休暇取得に詳しい労働政策研究・研修機構(東京都練馬区)の副主任研究員、池田心豪さん(39)を訪ねると、「そんなに長く休む人は少ないですよ」と教えてくれた。同機構の調べでは、GWに1週間以上の休みを取りたいと思う人は2%弱にすぎず、盆以外の夏休み(39%)やクリスマス・年末年始(13%)を下回った。観光地が混み、学校の都合で平日には旅行しにくいという。

池田さんはさらに「連休谷間の平日が多いと長い休みは取りづらいのです」と続けた。働く人の心理として1~2日なら休めても、3日は長いと感じやすく、周囲への遠慮が先だってしまう。「やっぱり長い休みを取る人は昨年より少なくなりそうね」と明日香。

次にGWにどれぐらいお金が使われるのか調べようと、三菱東京UFJ銀行を訪ねてみた。経済調査室の石丸康宏さん(41)は「過去のGWと比べると、今年のような日並びでは旅行にお金が使われていませんね」と教えてくれた。

石丸さんは総務省の家計調査で、旅行代が含まれる教養娯楽サービス費のグラフを見せてくれた。今年と日並びが同じ1985年、91年、96年、2002年の4~5月は、いずれも前年を下回るか横ばい。日並びが同じ過去4回は平均1.3%減だった。

一方、1週間以上の連休にするために仕事を休まなければならない連休の谷間の平日が1日だったGWは85年以降で8回あり、教養娯楽サービス費は平均すると3.7%増。連休の谷間が2日だったGWは12回あり、平均1.6%増だった。「その年の景気や出来事にも左右されますが、日並びによる傾向はありますよ」と石丸さん。

「やっぱり今年は景気にはマイナスなのね」とため息をつく明日香に、石丸さんは「そうとは言い切れませんよ」と首を振った。むしろ「どこでいくら使うかがポイントなのですよ」とヒントをくれた。

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