ペットが屋外でダニやノミにかまれることもある。あらかじめダニ・ノミ駆除薬をつける。室内に入れるときにはダニなどがいないか十分にチェックし、清潔なタオルで拭いたり、ブラッシングしたりする。特に自由に猫を外で遊ばせている場合は注意が必要だ。

一方、アウトドアレジャーなど屋外ではダニ、カ、ノミなどにかまれないようにする。「長袖、長ズボンで肌を隠し、虫よけ剤をつけるといい。白っぽい服はダニなどがついたときにわかりやすい。不用意にやぶには入らない方がよい」(山田教授)

海外では近づかず

川や湖の水には野生動物のふん尿が流れ込み病原菌が含まれることがあるので飲まない。死骸やふんにも近づかないのがよい。帰宅後は自分や家族の体をよく観察しダニがついていたら速やかに取り除く。皮膚に付着したダニを無理して除去するとダニの体の一部が残ってしまうことがあるので注意する。その後の体調の変化にも留意する。

さらに気をつけたいのが海外だ。日本以上に注意する必要がある。「日本では1956年を最後に狂犬病の発生はないが、そのような国は世界に数カ国だけ。犬だけでなく、猫、アライグマ、コウモリなどからも感染するので、海外では動物には近づかないのが一番」と山田教授は助言する。

疾病によっては国内で接種できるワクチンもあるので、事前に調べて予防接種を受けることも肝要だ。

カメやプレーリードッグなど、犬猫以外の動物の診療も多く手がける田園調布動物病院の田向健一院長は「獣医師は毎日病気の動物に触れているが、ズーノーシスにはほとんどならない。きちんと手を洗うなど、節度を持った接し方をしているからだろう。しっかり対応すれば、無用に怖がる必要はない」と話す。

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カメ、インコも注意

ペットも家族の一員として、子どもと一緒に遊ばせる家庭も増えている。しかし荒島助教は「10歳以下、特に乳幼児が室内飼育犬にかまれたり、猫に引っかかれたりする事故が増えている」と指摘する。感染症の危険性はもちろんのこと、失明などのリスクもある。「ペットと子どもだけで遊ばせず、必ず大人が同席してほしい」(荒島助教)

犬や猫以外のペットにも要注意。カメは食中毒を引き起こすサルモネラ菌を持っていることも多く、インコはオウム病の原因となる病原体を持つものもいる。子どもが動物や動物を触った手を口にしないようにしっかり見守ろう。

(ライター 武田 京子)

[日経プラスワン2013年3月23日付]

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