仮眠をとるのは午後2~3時がよいが、仕事中なら昼休みでも効果がある。時間は若い人なら15分、中年は20分、高齢者は30分がよい。長いと深い眠りに入ってしまう。

ただし、15分などの仮眠は睡眠不足ではないときの対策だ。前日に寝不足なら、もっと長い仮眠が必要で、90分や180分がよい。眠りの浅い・深いの周期が90分なので、浅いときに起きるためだ。夜勤に備えて寝ておく場合も同様という。

■治療が必要な場合も

なお、睡眠不足の人は単なる寝不足ではなく睡眠時無呼吸症候群などの可能性もあり、治療が必要な場合もある。

「昼の生活を改善しないと、良い眠りにつながらない」と労働安全衛生総合研究所の高橋正也上席研究員は話す。夜の質の高い睡眠が良い目覚めにつながり、それが昼間の充実、さらにまた夜の良い眠りにつながる。

そして仕事など昼間の活動をオンの状態、それ以外の退社後や帰宅後、睡眠の時間をオフの状態とすると、「オンからオフへの切り替えがうまくいくと睡眠もよくなる」(高橋上席研究員)。基本的には楽しく、満足して過ごすことだという。

帰宅後も仕事のことを考えているとうまく切り替えられない。逆に夜遅くまで起きて入眠までのオフが長すぎると、睡眠時間が足りなくなる。「ワーク・スリープ・バランスが大事だ」(同)という。

「日本人は睡眠時間が減る一方だったが、もうこれ以上は減らせない限界に来ている」と国立精神・神経医療研究センターの三島部長は指摘する。実は「眠気が強いはずでも自分では分からない人が一定数いる」。子どもや高齢者に多く、睡眠障害の患者でも非常に多いという。眠気を軽視するのは禁物といえそうだ。

(編集委員 賀川雅人)

ひとくちガイド
《ホームページ》
◆良い眠りのための情報を紹介する高橋正也氏の「睡眠のリテラシー」(ロバスト・ヘルス内、http://robust-health.jp/article/cat29/mtakahashi/)
◆睡眠と健康などについては「e―ヘルスネット」の「休む・心の健康」(http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/index.html)

[日本経済新聞朝刊2013年3月17日付]

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