「皿」周りをストレッチ 膝の痛みを軽減する方法

階段の上り下りや、長時間歩いたときなど膝に不快感や痛みを感じることはないだろうか。日本人の千万人が膝の痛みに悩んでいるといわれ、その多くが軟骨がすり減るためにおこる「変形性膝関節症」だ。すり減った軟骨は元には戻りにくいが、治療や日常生活での工夫で痛みは軽減できる。ポイントをまとめた。

膝は常に体重を支えており、体の中でも特に負担が大きい部分。歩くときには体重の2~3倍、階段の上り下り、屈伸などではさらにその数倍の負荷がかかる。体重が増えたり、重い荷物を持ったりすると、膝への負担はさらに増す。

患者の大半が女性

膝は大腿骨(太ももの骨)とけい骨(すねの骨)をつなぐ部分。硬い骨同士が直接ぶつからないように、骨の両端は軟骨で包まれている。軟骨は3ミリメートルほどの厚さでクッションのように弾力がありつるつるとした組織で、衝撃を吸収、分散する役目を果たしている。また大腿骨とけい骨の間には半月板という軟骨があり、クッションと円滑な動きを助ける働きをしている。

しかし年齢とともに「こうした軟骨がすり減って薄くなったり、表面がザラザラになったりする」(慶応義塾大学スポーツ医学総合センターの松本秀男教授)。これが変形性膝関節症の始まりだ。

すり減った軟骨の破片が周りの組織をチクチクと刺激したり、骨が直接ぶつかったりして炎症を起こし、痛みや腫れの原因になるとされている。

この症状を訴えて治療を受けに来る人の「大半が女性」(松本教授)。男性に比べて筋肉が弱いこと、女性ホルモンとの関連などが指摘されているものの、直接の理由はまだ解明されていないという。筋肉の衰え始める40代ごろから増える。体重の重い人、スポーツや肉体労働などで膝を酷使している人にも多い。すり減った軟骨は年齢が上がると修復されにくいが、痛みや腫れは治療できる。日ごろから運動などを心がければ膝の悩みを予防、緩和することは可能だ。

東京医科歯科大学医学部整形外科の宗田大教授は「正しく診察を受けて、アドバイスを守れば、患者の多くは痛みを解決できる」という。

痛みがあれば早めに整形外科を受診する。症状は人ぞれぞれ違う。痛む場所や調子が悪くなり始めた時期、苦手な動作や痛みの強弱などを医師に伝えて「痛みとの上手な付き合い方や、適切な運動の方法を教わる」(宗田教授)。

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