2013/3/14

暮らしの知恵

国が変われば酒席のマナーも変わる。

海外でのビジネスカルチャー研修もする語学学校、アイザック(東京都渋谷区)代表の山崎勝一郎さんは「たとえば韓国には年長者や上司を敬う文化が根付いている。目上の人とお酒を飲むときは、少し体を横に向けて。お酒をつぐとき、つがれるときは両手を使う」と助言する。

中国ではおもてなしの気持ちを盛大に表現するのが通例だ。現地でごちそうされたら、帰国までにお返しの宴席を設けるといい。このときランクの高い店を選ぶことが相手に対する礼儀になる。

宴会ではお酒を飲む前に主催者がスピーチをする。この後、参加者がそれぞれお酌し合う。何度か乾杯する際、目下の人は相手よりグラスを低くする。同席している相手側の夫人の容姿を褒めると「異性として関心を持っている」と不快感を与える場合もある。

欧米にお酌の文化はない。各自、好きなペースで好きなものを飲む。米国では家族同伴のファミリーパーティーが盛んだ。招待されたら喜んで受けよう。「欧米や中国では酒席は会社と会社ではなく、個人と個人がつながる場。趣味や家族のことなど私的な話題で盛り上がり、互いの理解を深めながら、人脈を築いていく」(山崎さん)

マナーをわきまえつつ、上手にお酒を潤滑油にできる大人でありたい。

(ライター 西川 敦子)

[日経プラスワン2013年3月9日付]

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