ヘルスUP

健康づくり

ストレス軽減、運動効果も 笑いと元気の不思議な関係 研究は道半ば

2013/3/5 日本経済新聞 朝刊

■カロリーを消費

声を出して大笑いした後は腹筋が痛くなる。笑い方にもよるが、笑いは運動と同様に筋肉を使いカロリーを消費することは確かなようだ。ストレス解消では、笑いが脳内の血流を増やしたり自律神経を安定にしたりする作用は認められている。ただこれは音楽鑑賞や旅行、趣味などに熱中した時などにも見られ、笑いに限った現象ではない。

笑いと関係の深い暮らし方も調べる必要があるかもしれない。元気で長生き研究所の昇所長は「感情を抑え込まないことが大事」と話す。「笑いをきっかけにして喜怒哀楽を4・1・2・3の比率で過ごせるようにしよう」と付け加える。大平教授は「よく笑っている人は、人と話す機会が多い。社会とのつながりがあるかどうかも重要な指標」と解説する。

心から笑っているのか、愛想笑いをしているのか、笑いの種類を客観的に判定する方法を確立しようとする事業もある。NPO法人のプロジェクトaH(東大阪市)は、笑いの強さと量を計測する装置の開発に取り組んでいる。

顔と腹の筋電位とのどの振動を測り、笑いの種類に応じて点数化する。単位は「aH(アッハ)」といい、数値の算出方法などを改良中。実用化すれば「毎日100aH以上笑う人の平均寿命は85歳」というような分析が可能になると、期待を寄せている。

知能を発達させた人間にとって笑いの力は絶大だ。作用の仕組みが分からないからといって、ぞんざいに扱ってはいけない。笑いのあふれる生活を送れるようにしよう。

(編集委員 永田好生)

ひとくちガイド
《ホームページ》
◇笑いの果たす様々な役割や社会的・文化的な意義などを総合的に研究する市民参加型の学会「日本笑い学会」(http://www.nwgk.jp/)
《本》
◇循環器内科の医師が笑いと医療、健康との関係を分かりやすく解説する「よく笑う人はなぜ健康なのか」(伊藤一輔著、日本経済新聞出版社)

[日本経済新聞朝刊2013年3月3日付]

ヘルスUP 新着記事

ALL CHANNEL