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長崎・上五島 五島手延べうどん 花咲く 歴史と信仰の島

2013/2/26 日本経済新聞 プラスワン

 五島列島のうち、中通島、若松島を中心とした一帯を総称して「上五島」(新上五島町)と呼ぶ。上五島には多くの教会があり、町民の生活に深く根ざしている「祈りの島」だ。教会めぐりを目的に島を訪れる人も少なくない。

大切に守られている青砂ケ浦天主堂

 そして、この島には温泉がわく。遣唐使の時代に伝わったとされ、一時は生産量の少なさから「幻のうどん」と呼ばれた五島手延べうどんもある。椿(つばき)咲くころ、海風を感じに上五島へと向かった。

 上五島へはいくつか航路があるが、長崎港からフェリーで最南端の奈良尾港に上陸。丘の上の奈良尾温泉センターを訪ねる。塩分の強い温泉がわいていて、さっそく汗を流す。いつまでもぽかぽかとして温かいので、冬は特におすすめだ。

 上五島は深く入りくんだ入り江が特徴で、真珠を養殖していたり、船が停泊したり、美しい光景の中をドライブ。今日の宿、島北部の「五島列島リゾートホテルマルゲリータ」へ向かう途中、赤レンガの「青砂ケ浦天主堂」に立ち寄る。

風呂から朝日を望む

 教会は国の重要文化財に指定されている。ここは祈りの場。訪れる際は、静粛などのマナーを守ることが欠かせない。中に入ると、高い天井の堂内にはステンドグラスがはめられ、美しさに息をのむ。祭壇を見ていると、とても厳粛な気持ちになった。

 夕方、丘の上に立つホテルに到着。公設民営のホテルで、柔らかな単純泉の湯がわき、町民も足しげく通う。庭には真っ白なマーガレットが咲く。露天風呂で湯気から漂う温泉の香りをかぎながら、夕焼けに染まる空をのんびりと眺めた。内湯からは朝日が眺められる。

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