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家に潜む危険を点検 安全生活のための整理整頓術

2013/2/28 日本経済新聞 プラスワン

春が近づくと、部屋の片付けや模様替えをしたい気分も高まってくる。整理や収納というと、すっきりおしゃれに暮らすことに関心が向くが、実は防災や日々の事故防止の観点からも重要だ。家族の安全を考えた整理整頓や収納のコツについて、専門家に聞いた。

片付けの効果はいろいろある。清潔で気持ちがいいし、探し物に使う時間も省ける。さらに、思わぬ事故が起きるリスクを減らせるメリットも大きい。

「家庭内には想像以上に多くの危険が潜んでいる。特に高齢者と子どもの事故は多い」と、セコムIS研究所の舟生(ふにゅう)岳夫さんは話す。厚生労働省人口動態調査によると、2011年、家庭内の不慮の事故による死亡数は1万6722人。年齢別にみると65歳以上が約8割を占める。死亡原因は風呂場での溺死、窒息、転倒が多い。

一方、0歳から14歳の子どもの死亡数は267人。物を喉に詰まらせて窒息、ライター使用などによる火災、風呂場での溺死が目立つ。

家庭内での事故は、整理整頓することで、ある程度リスクを減らせる。高齢者の転倒を防ぐには、床や通路に滑りやすい物、引っかかりやすい物を置かないことが一番だ。

小さな子どもがいる家庭では、喉に詰まりやすい直径2~3センチの物を散らかしておかないことが大切。ライター、刃物、電池、洗剤、薬など危険が伴う物は、食卓などに無造作に出しておかず、子どもの手の届かない場所に保管するのが基本だ。

災害危機管理アドバイザーの和田隆昌さんは「大地震のとき、逃げ遅れやけがのリスクを減らすためにも、整理整頓は大切」と話す。いざ逃げようとしたとき床におもちゃなどが散らかっていると、踏んでけがをすることもある。

避難経路になる廊下やドア、玄関に物が積んであったり、背の高い本棚などが置いてあったりすると、倒れてきてドアを塞いだり下敷きになる危険がある。

「大地震では重いタンスや家電も飛んでくる。ガラスは飛散する。そう心得て物の置き場所を見直し、さらに転倒防止や飛散防止の対策を講じてほしい」(和田さん)

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