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その症状、男性更年期かも ストレスでホルモン急減

2013/2/21 日本経済新聞 夕刊

キャッチボールで

堀江教授は「補充をしなくても、例えば、息子とキャッチボールをしただけで、若い頃を思い出して、症状が和らいだケースもある。まずは患者の話を聞いて、ストレスの原因を見つけることが重要だ」と話す。テストステロンは「社会で認められる」「競い合う」といった状況で分泌が促される。適度な運動や趣味を持つことも予防にもつながるという。

男性に対するホルモン補充療法の検証も進んでいる。金沢大病院(金沢市)の並木幹夫教授は08年から2年間、厚労省の研究班として、ほかの医療機関とともに計335人を調査。中性脂肪や筋肉量などで、改善効果があることを証明した。

学会の手引きは、前立腺がんや前立腺肥大症の誘発、悪化を招くおそれがあるとして、こうした患者については対象外としているが、研究では、前立腺肥大症の患者で排尿する力が改善したケースがあった。前立腺がんを誘発しないことも分かった。

並木教授は「これまで補充療法の対象外だった前立腺肥大症の患者に治療の道が開けた」と説明。学会の手引き作成時に責任者を務めた立場から「内容を改訂し、来年度にも正式なガイドラインに引き上げる検討を進めたい」と話している。

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■睡眠・筋肉痛など自覚症状確認

LOH症候群の診断では、血液中のテストステロンの量を測定するとともに、自己記入式のチェックシートで自覚症状を確認することが多い。

チェック項目は17。「関節や筋肉の痛み」など身体に関する質問が7つ、「不安感」など精神状態を尋ねるものと性機能関連がそれぞれ5つある。

各項目は「非常に重い=5点」「重い=4点」「中等度=3点」「軽い=2点」「なし=1点」の5段階でポイントを付け、合計が50点以上なら重度、49~37点は中等度、36~27点は軽度と判定する。

このチェックシートはドイツでつくられたもので、国際比較がしやすいなどの利点がある。ただ日本泌尿器科学会などがまとめた「診療の手引き」はチェックシートの合計点と血中のテストステロン量は必ずしも相関しないとしている。

(広瀬洋平、鈴木碧)

[日本経済新聞夕刊2013年2月21日付]

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