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「社長様」はNG 覚えておきたい敬語の基本

2013/2/14 日本経済新聞 プラスワン

敬語の使い方を知らないと、気づかないうちに恥をかいたり、相手の気持ちを害したりするおそれがある。社会人なら最低限の言葉のマナーを習得しておきたい。敬語の基本と、避けた方がいい使い方を専門家に聞いた。

話し方研究所(東京都文京区)会長の福田健さんは最近、敬語を必要以上に使いすぎて、耳障りな表現になる人が多いと感じている。「お客様、『お名前様』を頂戴してもよろしいでしょうか」と言われて、客は本当に気分がいいだろうか。適切に敬語を使わないと、円滑なコミュニケーションは難しくなる。

敬語は大きく分けて尊敬語、謙譲語、丁寧語に分類される。場面によって使い分けたい。最低限、「いる」「言う」「見る」など頻繁に使う言葉の敬語はおさえよう。例えば「いる」の尊敬語は「いらっしゃる」。福田さんによると、避けたい使い方の代表例が「○○さんはおりますか」だという。「おる」は主語を低める語と解釈されることが多いためだ。明快な尊敬語を使って「○○さんはいらっしゃいますか」と表現した方がいいだろう。

動詞の語尾に「れる・られる」をつけると尊敬語になる。ただ、例えば「言う」の尊敬語「おっしゃる」に「られる」をつけた「おっしゃられる」は二重敬語になるため、やはり避けたい。

もし敬語に自信がないなら「恐れ入りますが」「せっかくですが」などクッションとなる言葉を冒頭につけて、あとは「です・ます」の丁寧語で話せば、印象は随分良くなると福田さんは助言する。

「近年、敬語のルールにとらわれすぎて、相手との距離ができてしまうことも多い」と福田さんはみている。「敬語は本来、お互いが相手を尊重し、対等な立場になって率直に話すための武器」。上手に活用して、円滑な人間関係を築こう。

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電話で話すときは顔が見えないだけに一層、言葉遣いが重要になる。電話応対の教育研修を手がけるドゥファイン(東京都千代田区)社長の恩田昭子さんが避けたい例として挙げるのは、相手の名前を確認する際の「○○様でございますか」という言葉。丁重な表現の丁寧語だが、お客様対応であれば「○○様でいらっしゃいますか」と尊敬語が望ましい。

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