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口臭は体調のバロメーター 原因と予防のポイント 口以外の病気の場合も

2013/2/7 日本経済新聞 プラスワン

 食生活が乱れたり、ストレスが多かったりすると口臭が発生することがある。口の中の汚れや歯周病が原因の場合が多いが、それ以外の疾患が潜む場合もあり、健康状態を測るバロメーターになる。原因や予防法を知り、さわやかな息を保ちたい。

 そもそも口臭は、生理的なものとして誰にでもある。ただ、様々な要因で口臭が強くなり、常態化する「病的口臭」になると治療が必要になってくる。ニンニク、アルコールやたばこなどが原因の「飲食物・嗜好品による口臭」もある。

細菌の働きで発生

 新陳代謝ではがれた歯ぐきや頬などの粘膜や細菌の死がいなどのたんぱく質成分を口の中の細菌が分解し、口臭の原因物質(揮発性硫黄化合物)を作り出す。東京医科歯科大大学院教授で歯学部付属病院(東京都文京区)息さわやか外来の川口陽子診療科長によると「口臭は一般に朝起きた時点がもっとも強い」。寝ている夜間は唾液の分泌が減り、口内に細菌が増殖、口臭の原因物質が多く発生するからという。

 唾液は食べ物を湿らせて飲み込みやすくしたり、消化を助けたりするほか、口の中をきれいにする働きもする。生理的口臭は唾液が少なくなる空腹時にも強まる傾向にあり、1日の間でも変化する。

 「緊張状態が続いたり、ストレスが多かったりしても口臭はきつくなる」と川口教授。こうした状況下も唾液量が減るためだ。指摘されたら「体が休息を求めているサイン」と思い、疲れをとるといいだろう。

 ニンニクやアルコール類などを大量に摂取した人の息がくさいのはだれもが知るところ。これも時間の経過とともに弱まる一時的なものと考えていい。

 やっかいなのが病的口臭だ。においが常態化するため、仕事などに支障をきたしかねない。その主原因は歯周病や舌苔(ぜったい)など、口内にあると考えられている。

 歯周病を引き起こす歯周病菌にも、たんぱく質を分解して口臭の原因物質を発生させる酵素が含まれている。口内を清潔に保って歯周病を予防しよう。まずは歯ブラシや歯間ブラシなどで、ていねいに口の中を掃除する。歯科医院で定期的に歯石を取り除いてもらうのもいいだろう。

 中高年世代に口臭が強い人が増えるのは、歯周病の増加や唾液の分泌量が加齢とともに減少することなどに関係している。

 一方、鏡に向かって舌を出すと、表面に白や黄色みがかった苔(こけ)状のものがついている人がいるはずだ。これが舌苔。はがれた粘膜上皮などがもとになりできるもので、これを細菌が分解することで口臭の原因物質が生まれる。

 舌苔を落とすには柔らかめの歯ブラシか、舌苔を落とすために先端がへら状やブラシ状になっている専用器具「舌ブラシ」などを使う。ブラシを水でぬらし、舌の奥の方から手前に軽くかき出すようにする。舌の表面には味覚を感じる味蕾(みらい)がある。優しく、味蕾を傷つけないよう注意する。

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