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イチからわかる

全国で200にも 文学賞、なぜ増えてるの?

2013/1/30 日本経済新聞 朝刊

からすけ このまえ芥川賞(あくたがわしょう)と直木賞(なおきしょう)が発表されたよね。ほかにも色々な文学賞の名前を聞くけど、賞ってたくさんあるのかな?
イチ子お姉さん 10年前と比べて1割以上増えてるそうよ。みんなの注目を集めるために、出版社などが新たな文学賞を立ちあげる例も多いわね。

■本の販売低迷、関心引く

 からすけ 日本にはどのくらいの数の文学賞があるの?

 イチ子 芥川賞、直木賞のほかにも出版社や新聞社、自治体が設(もう)ける文学賞、推理小説(すいりしょうせつ)やSF、エッセーなどジャンルごとの文学賞、最近は書店員が投票で決める本屋大賞も有名ね。詩や短歌、俳句、童話や絵本の賞もあるわ。はっきりした数字はわからないけど、全国出版協会・出版科学研究所が把握(はあく)しているだけでも、漫画(まんが)を除(のぞ)いて200くらいあるそうよ。

 からすけ そんなに!

 イチ子 賞が増え始めたのは10~15年くらい前からみたいね。ちょうど本の販売額(はんばいがく)が下がり始めたころよ。本の販売額はピークの1990年代半ばには1兆円を超(こ)えていたけど、今は8000億円台にまで落ちてるわ。だから、出版社などが賞で注目を集め、少しでも本に関心を持つ人を増やすために文学賞を設ける動きが広がったの。金沢市の泉鏡花(いずみきょうか)文学賞など自治体が主催(しゅさい)する場合には、観光客(かんこうきゃく)を増やして地域(ちいき)を盛(も)り上げる目的もあるようよ。

 からすけ みんな本を読まなくなったのかな?

 イチ子 今はインターネットで簡単(かんたん)に情報(じょうほう)が手に入るし、テレビやゲームを楽しむ人も多いわ。景気(けいき)が悪くなると本を買うお金を節約(せつやく)しようという意識(いしき)も働くかもね。でも図書館の本の貸出数(かしだしすう)はここ10年で35%以上も伸(の)びてるの。本を安く買える中古書店を利用する人も多いから、本を読まなくなったわけではないと思うわ。

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