スマホと同じタイプが便利 タブレット選びの基礎
店頭で手に持って確認を
タブレットはスマホと違い、電話通信のないタイプが多い。その場合でもインターネットは無線通信で利用できる。通信可能な状態なら、ブラウザー(閲覧ソフト)でネットの情報を見たり、電子メールを送受信したりできる。
画面サイズが広い分、表示は見やすい。カレンダーの情報はスマホの画面だと1カ月分をまとめて表示できなかったり、ごちゃごちゃしたりする。タブレットならすっきり表示できる。
操作も楽だ。画面が広い分、指の太い人でも操作しやすい。タブレットでゲームを楽しむとスマホより微妙な操作ができて、楽しさが増す。表示の見やすさから電子書籍の読書に使う人も多い。テレビ代わりにしたり、映画を見たりする人もいる。
ノートパソコンと比べるとどうか。キーボードを多用するのでなければ、タブレットのほうが、形が単純なこともあって気軽に利用できる。キーボードを使いたいなら、ブルートゥースという方式の無線通信で接続できる。タブレットはノートパソコンのようにも利用できるわけだ。
タブレットはOS(基本ソフト)の点から、大きく3つのタイプがあると考えていい。(1)iOS(アイオーエス)(2)アンドロイド(3)ウィンドウズ8――の3つで、機能はだいたい同じだ。
利用者が多くて、いろいろな用途に活用するためのアプリ(応用ソフト)が多いのが、iOSを採用しているiPad(アイパッド)やiPadミニだ。これらは米アップルの製品で、価格は高め。これに対してアンドロイド端末は、さまざまなメーカーが製造していることもあり、比較的安価な製品もある。
ウィンドウズ8は米マイクロソフトの専用タブレット「サーフェス」などで利用する。サーフェスはこれから登場するタブレットだが、同じような製品はすでに各社から発売されている。今後も増えるだろう。ウィンドウズ8はパソコンでも利用できるため、従来のノートパソコン利用者には使いやすい。
基本ソフトを選ぶ場合、すでにスマホを使っている人なら、スマホと同じにすると便利だろう。同じアプリが利用できるし、データのやり取りも簡単になる。
タブレットのサイズは大きく分けて2種類ある。7型か、9型・10型だ。型の数字は画面の対角線の長さをインチで示したもので、たとえばiPadは9.7インチになる。
7型の対角線の長さをセンチで表すと17.78センチ。表示はスマホの画面を2倍にしたくらい。縁を含めた外形はDVDのパッケージ程度と考えればよく、持ち運びしやすい。重さは350グラムくらいだ。
10型は25.4センチ。外形は大学ノートの大きさだ。表示は見やすく、操作もしやすい。重さは600グラムを超えるため、両手で持つのでなければ、テーブルに立て置きするスタンドが欲しい。
タブレットを購入するときは、販売店で実機を手に持って確認したい。手にしてみると、重さの実感や画面の映り込みの状態などがわかる。
店頭では実際に簡単なゲームなどでアプリを操作するとよい。反応が鈍く感じられたら要注意だ。このほか内蔵カメラの性能、写真表示、音楽再生なども確認しておこう。機種によっては発色が不自然だったり、音声が割れたりすることがある。
タブレットを仕事などで持ち運ぶなら、万一落としたときに壊れないよう、ケースやカバーも合わせて購入を検討しよう。
(テクニカルライター 佐藤信正)
[日経プラスワン2013年1月26日付]
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